ニューヨーク・ヤンキースの田中将大が26日、敵地でのシカゴ・ホワイトソックス戦に先発し、6回3分の2を投げて5安打1失点で7勝目(1敗)をあげた。メジャーリーグ移籍後初黒星を喫した前回登板から中4日でのマウンドとなった田中は、序盤3回をノーヒットに抑える危なげない内容。打線も2回に4点を先制するなどして援護し、ヤンキースは7−1で快勝した。8番DHでスタメン出場したイチローは先制点を奪った2回にチャンスを広げるセンター前ヒットを放ち、4打数1安打だった。
 久々の敗戦から、わずかに5日。短い間ながら前回の敗因を修正し、勝ち星をまたひとつ積み重ねた。

 カブス戦では甘く浮いたボールを、この日は再び低めに集めた。チーム打率リーグ上位のホワイトソックス打線に対し、初回、2回を三者凡退に仕留める。3回には死球、4回には初ヒットで走者を許したものの、後続を断って二塁を踏ませない。

 5回は先頭打者が内野安打で出塁したが、続く打者を注文通りのダブルプレーに打ち取る。失点した6回も、2死二塁からコナー・ギラスピーの打ち取った当たりが、レフトの前に落ちたもの。続くダヤン・ビシエドは空振り三振に切って取り、最少失点で切り抜けた。

 7回には2つの四球を与え、走者を背負った場面で降板となったが、先発としての役割は十分に果たした。1試合で安定感を取り戻し、チーム内はもちろん、ファンやメディアからの信頼度は、さらに高まりそうだ。

<松坂、今季初先発で2勝目>

 ニューヨーク・メッツの松坂大輔は同日、本拠地でのアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦に今季初先発し、6回3安打2失点で2勝目(0敗)をあげた。4月中旬にメジャー昇格を果たした松坂はここまで中継ぎで14試合に登板。今回は24日の試合が雨で流れ、この日の日程がダブルヘッダーに変更になったため、先発機会が巡ってきた。

 2回に連打から2点を先行されたものの、直後には2死一、二塁の場面で自らタイムリーを放ち、1点を取り返す。3回以降は走者を背負いながらも要所を締め、チームの逆転勝利を呼び込んだ。ブルペンでも欠かせない存在になっている松坂が、今後、先発ローテに入るかどうかは未知数だ。ただ、本人がこだわりを持つスターターで短い準備期間にかかわらず、結果を残したことで起用の幅は広がるかもしれない。