メジャーリーグは現地時間3日、5月の月間MVP選手を発表し、アメリカンリーグ投手部門ではニューヨーク・ヤンキースの田中将大が選ばれた。5月は6試合に先発した田中は、1完封を含む5勝(1敗)をあげ、防御率1.88を記録した。日本人で月間MVPに輝いたのは、野茂英雄(1995年6月、96年9月)、伊良部秀輝(98年5月、99年7月)、イチロー(04年8月)、松井秀喜(07年7月)に次いで5人目。メジャー1年目に獲得したのは95年6月の野茂以来で、ヤンキースで新人投手が月間MVPに選出されたのは初の快挙となった。
 順当な受賞と言ってよい成績と内容だ。
 5月の田中は21日のシカゴ・カブス戦で敗戦投手となり、連勝記録が止まったものの、すべての試合でクオリティスタート(6回以上3自責点以内)を達成。15日のニューヨーク・メッツ戦ではメジャー初完封勝利を収めた。

 4月は毎試合のように被弾するケースがあったが、5月は4日のタンパベイ・レイズ戦で2本塁打を浴びたのみ。四死球も6試合で7つと無駄な走者を出していない。防御率は2.06とア・リーグトップに立ち、テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有(2.08)と1位、2位を占めている。

 ヤンキースはCCサバシア、イバン・ノバら先発投手陣に故障者が相次いでおり、開幕2カ月にして田中がチームの大黒柱となっている。次回は6日のオークランド・アスレチックス戦に先発予定。35勝22敗とリーグNo.1の成績で西地区首位を快走する強敵との初対戦だ。