サッカー日本代表(FIFAランキング27位)は22日、日産スタジアムでコロンビア代表(同12位)と親善試合を行い、0対1で敗れた。試合は後半19分、FWラダメル・ファルカオにPKから先制点を決められた。

 

 鈴木ら好機生かせず(日産)

日本代表 0-1 コロンビア代表

【得点】

[コ] ラダメル・ファルカオ(64分)

 

 絶対的なワントップである大迫勇也(ブレーメン)が不在時の新たな策を見つけるのが今回の目的の1つである。森保一監督は最前線に今回初招集のFW鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)を起用した。

 

 28分、左サイドのMF中島翔哉(アル・ドゥハイル)から鈴木はペナルティーエリア内でパスを受けるとドリブルで仕掛ける。惜しくもシュートまでは持ち込めなかったが、中島との好連係を見せた。

 

 37分、またしても鈴木-中島のラインでチャンスを作った。中島が左サイドでボールを持つ。鈴木はペナルティーエリア内のファーサイドに構える。鈴木は中島と目が合うと相手マーカーの視界から消える動きを見せる。その直後、どんぴしゃりのタイミングで上がってきたクロスに鈴木は打点の高い合わせたもののシュートはゴール右にはずれた。

 

 鈴木は攻撃だけでなく守備の面でもアグレッシブに相手DFにプレスをかけていた。トップ下の南野拓実(ザルツブルク)とつかず離れずの距離をとりながら、ファーストディフェンダーの役割を果たしていた。

 

 後半19分、日本はDF冨安健洋(シントトロイデン)が自陣ペナルティーエリア内でハンドを犯し与えてしまったPKをファルカオにきめられて、先制を許した。

 

 前半から飛ばし気味でプレーをしていた鈴木は20分にMF香川真司(ベシクタシュ)と交代し、ピッチを退いた。

 

 試合後、森保監督は鈴木についてこう語った。

「よくチャンスに絡んでいた。前線で体を張り、マイボールにしてくれた。前半から飛ばしていたから、後半は運動量が落ちてしまった。スピードとフィジカルの面では、相手も鈴木のことを嫌がっていたと思います」

 

 185センチと恵まれた高さ、フィジカルの強さ、スピードが武器のリオデジャネイロ五輪世代のストライカー・鈴木は、大迫がいない時の新たなオプションになることがわかった。Jリーグでも結果を残し、大迫のライバルとしてアピールするためには、結果が欲しい。日本は26日にノエビアスタジアム神戸でボリビア代表(FIFAランキング60位)と対戦する。ここでフル代表初ゴールといきたいところだ。

 

(文/大木雄貴)