7イニング制一部導入、北米遠征復活。今年のILは面白い!

facebook icon twitter icon

 四国アイランドリーグplus開幕間近の3月27日、球界の先輩の訃報が飛び込んできました。香川県高松市出身の近藤昭仁さんが亡くなられました。近藤さんは郷里の球団ということで香川オリーブガイナーズのことも気にかけてくださり、食事もよくご一緒させていただきました。NPBの大洋やロッテで監督を務められ、非常にジェントルな方で私も影に日向にといろいろと支えていただきました。最近は体調を崩されたとうかがって心配していたところでした……。心よりご冥福をお祈りします。

 

 失敗を恐れるな

 最近は球界に訃報が続いていますね。星野仙一さん、片平晋作さん、衣笠祥雄さん、金田留広さんなど、まだまだ球界のために一働きも二働きもできた方々ばかりです。私も先輩方のような働きができるかどうかはわかりませんが、まだまだ元気に球界のために尽くしたいと思っています。だから最近は暴飲暴食をすることもなく、規則正しい生活を心がけています。若いときからしたらびっくりするくらい健全ですよ(笑)。

 

 今季、四国アイランドリーグはいくつか新たな取り組みを実施します。盛夏時のいくつかのゲームで取り入れる7イニング制もそのひとつです。熱中症などから選手、観客、関係者を守ることはもちろんですが、人々の趣味やレジャーが多様化していく中で「時短」というのも新しい野球に求められる要素だと思います。個人的には7イニング制導入は大いに結構という立場です。新しくいろいろやってみよう、という姿勢は独立リーグらしくていいんじゃないでしょうか。

 

 また今季は前期と後期のインターバルが短縮されました。これまでは2カ月近く空いてしまうことがありシーズンに間延び感もありましたが、これで少しは解消されるでしょう。またインターバル中のアイランドリーグ選抜による北米遠征も復活です。北米遠征は何より選手のモチベーションにもなるし、NPBを目指すにあたって貴重なアピールの場です。こうした日程の変化もシーズンの流れに影響してきそうですね。

 

 オリーブガイナーズは3月に韓国プロ野球のハンファとオープン戦を実施しました。ハンファは投手陣も野手陣もいい選手が揃っていたので、香川の選手の力量を測る貴重な場所となりました。その後、愛媛や徳島とオープン戦を実施して投手陣、野手陣ともに今季の戦力が見極めも完了。このコラムはアイランドリーグ開幕(3月30日)の前に書いていますが、オープン戦終盤の愛媛戦、徳島戦のスタメンが今季の基本オーダーになります。

 

 3番ライトで起用した新人・素川集(そがわ・しゅう)は非常に楽しみな存在です。大体大浪商高(大阪)からクラブチームを経て香川に入り、今年の5月で22歳。若さもあり、スイングスピードも速くて将来性抜群です。捕手の宮脇康はヒジの故障がありますが、打力を活かすためにDHで起用。正捕手・三好一生は「今年こそNPB」という思いもあるので期待しています。岡村瑞希、妹尾克哉の1、2番コンビも含めて、彼らがレギュラーとして年間を通してどうコンディションをキープしてくれるか。それがチームのプラスになり、そしてチームが上にいくことでさらに選手にもプラスになる。今季はそうした相乗効果が生まれてほしいですね。

 

 新しいシーズンが始まりましたが、選手に言うことはいつも一緒です。各自、創意工夫を持って、そして大胆にプレーをしてもらいたい。気持ちとしては「失敗なんてへっちゃらさ」というくらい気楽な感じで試合に取り組んでほしいですね。私も現役時代はそうでしたよ。野球に失敗はつきものですから。ただ、「へっちゃらさ」と言いつつ、失敗ばかりではダメなのは当然です。「へっちゃら、へっちゃら」で失敗続きなら引退させられますから(笑)。あくまで気持ちとして「失敗を恐れることはない」ということです。

 

 大胆に、そしてハツラツとグラウンドを駆け回る香川の選手への応援を、今季もよろしくお願いします!

 

<このコーナーは毎月1日更新です>

facebook icon twitter icon
Back to TOP TOP