3月に入り、いよいよ球春到来です。四国アイランドリーグplusも各チーム、本格始動です。我が香川オリーブガイナーズも合同自主トレで来るべきシーズンに向けて、みっちりと鍛え上げている最中です。

 

 有意義なオフ

 合同自主トレスタートの2月1日、選手たちと久しぶりに顔を合わせることになり、「どんなオフを過ごしてきてくれたのか」と楽しみにしていました。果たして、どの選手もオフの間にきちんとトレーニングを積んでいたようで、初日からいい動きを見せてくれました。最初の1週間で基礎的なトレーニングを実施、その後は例年より早く紅白戦をスタート。それもオフをきちんと過ごしてきてくれたおかげです。

 

 紅白戦では課題も見つかり、収穫もありという有意義なものでした。ピッチャーのコンディションだけが心配でしたが、全員がケガもなくここまで順調です。コーチ陣がしっかりとメニューを組み、そして選手も創意工夫をしながら練習に取り組んでいます。新キャプテンの中村道大郎も元気にチームを引っ張ってくれています。新シーズンが本当に楽しみですね。

 

 新戦力では石田啓介(香川県出身・高松商-関西国際大)が、大学でも結果を残しているので即戦力として期待しています。あとは新人サウスポーの2人、谷口魁星(兵庫県出身・鳥取城北高-新日鐵住金かずさマジック)、大高歩(神奈川県出身・関東学院六浦高-鶴見大中退ーBCリーグ滋賀)も目を引きました。谷口はコントロールが良く、精度の良いボールを投げ込みます。大高は荒れ球ですが182センチの長身から角度のあるボールを投げ込みます。こういうサウスポーはオリーブガイナーズにはいなかったタイプなので楽しみです。

 

 野手では宮脇廉(鹿児島県出身・鹿児島城西高)がキャッチャーとサードをこなせて、非常に溌剌としたタイプです。育てるという面でも楽しみで、こういう若くて意気のいい選手が多くいるとチームにも活気が出てきますね。捕手では宮城竜弥(沖縄県出身・西原高-九州共立大-ジェイプロジェクト)も楽しみな存在です。

 

 既存の選手たちは妹尾克哉、クリス、白方克弥、三好一生、木村健太など、投手では又吉亮文、畝章真、森崎友星と、彼らにはやってもらわないと困ります。今年は助っ人外国人には頼らず、長打力はクリス、三好、木村らに期待して、打順をうまく組みたい。ここは監督として腕の見せどころだと思っています。

 

 とにかく選手数が決して多くないので、ケガ人が出ると厳しくなります。大きなケガをせずにやってほしいというのが、監督としての一番の願いですね。

 

 PL同窓会

 振り返れば2007年に香川の監督になって12年が経ちました。そりゃあ年齢とともに体のあちこちに痛みが出たりしますが、若いときのように暴飲暴食をすることもなく、コンディションを整えながら気をつけて活動しています。若い選手と一緒に野球をすることが何よりも元気の源ですね。こんなことを言うと意外でしょうが、年齢を重ねるとともに選手がかわいくなってきました。昔はミスをしたら、それはそれは厳しくしたもんですが(笑)。今はそういう時代でもないですし、私は時代の流れに合わせて変化することが嫌いじゃないんですよ。かわいい選手たちと今年も独立リーグ日本一を目指して頑張ります。

 

 最後にご報告。今年は久しぶりに宮崎のNPBキャンプに行きました。巨人、広島、福岡ソフトバンクで原辰徳監督、緒方孝市監督、工藤公康監督に挨拶をして、なにか故郷に帰ったような気分になりましたね。

 

 ソフトバンクでは新井宏昌さん(二軍打撃コーチ)、松山秀明(二軍内野守備走塁コーチ)とPL学園OBにも会いました。3人でいろいろと話しをしながら、母校の野球部がなくなった寂しさとともに、こうして先輩後輩の関係が長く続いているのもいいもんだな、と改めて思いましたね。

 

 宮崎に久しぶりに行って刺激を受け、勉強にもなりました。なによりNPBのキャンプは華がありますね。私向きだな、と思いましたよ(笑)。まあ、その華のある舞台に香川の選手たちを送り出したいとの決意も新たにしました。今季もアイランドリーグ制覇と独立リーグ日本一を目指す香川オリーブガイナーズへの応援をよろしくお願いします。

 

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