8月11日(月)

◇1回戦
 初回に打者10人の猛攻で試合を決める
春日部共栄(埼玉)   5 = 500000000
龍谷大平安(京都)   1 = 000000100
 史上初の2日遅れで開幕した夏の甲子園。開幕試合となった龍谷大平安と春日部共栄との試合は初回、いきなり大きく動いた。龍谷大平安の先発、2年生サウスポーの元氏玲仁に対し、春日部共栄打線が爆発。ヒットとエラーで無死一、三塁から3番・守屋元気(3年)の犠飛で1点を先制すると、その後もヒットが続き、猛打をふるった。平安は5点目を失ったところで元氏から同じ2年生サウスポーの高橋奎二にスイッチ。高橋は2人を抑えて春日部共栄の猛攻を断った。高橋は2回以降も2安打に抑える好投で追加点を許さなかった。しかし、打線はチャンスをつくるも、あと1本が出ない。7回裏に犠飛で1点を入れるのが精いっぱい。8回裏には1死一、二塁のチャンスに後続が併殺打、三振に倒れて無得点に終わった。結果的に初回で失った5点が最後まで響き、平安の史上8校目のとなる春夏連覇の夢は初戦で潰えた。


 21安打の猛攻で大勝
坂出商(香川)     0 = 000000000
敦賀気比(福井)   16 = 40103044×
【本塁打】(敦)峯、篠原

 春ベスト4の敦賀気比が投打に圧倒し、20年ぶりに出場を果たした坂出商に大勝した。初回、5番・峯健太郎(3年)の2ランなどで一挙4点を挙げた敦賀気比打線。5回表には1番・篠原涼(2年)にも一発が出るなど、着実に得点を積み重ねていった。投げては2年生エースの平沼翔太が坂出商打線を散発3安打に抑えて完封。先発全員の21安打の猛攻で大勝し、東哲平監督が2年時の1997年以来となる夏の初戦突破を果たした。2回戦は開幕ゲームで春優勝校の龍谷大平安(京都)を破った春日部共栄(埼玉)と対戦する。


 エース森田、6安打シャットアウト
富山商            2 = 000011000
日大鶴ヶ丘(西東京)   0 = 000000000

 均衡が破れたのは5回表。富山商は先頭の5番・加藤大輔(3年)が三塁打を放つ。「これで流れが変わった」という前崎秀和監督の言葉通り、1死後、7番・岩瀬大輝(2年)が一、二塁間に転がすと、この打球に二塁手が追いついたものの、後逸してしまう。この間に三塁ランナーが返り、富山商が1点を先制した。さらに6回表には2死無走者から怒涛の3連打で1点を追加した。投げては、エース森田駿哉(3年)がランナーを出しても動じず、冷静なピッチングで、西東京大会では6試合で7本塁打をマークした日大鶴ヶ丘打線をシャットアウト。数少ないチャンスをモノにした富山商が、夏は10年ぶりに初戦突破を果たした。