「マイナビオールスターゲーム2019」第1戦が12日、東京ドームで行われた。2回、全パが森友哉(埼玉西武)が球宴2年連続となる2ランホームランをライトスタンドに叩き込み、2点を先制。全セは4回裏、筒香嘉智(横浜DeNA)の内野安打で1点を返した。その後、全パが浅村栄斗(東北楽天)、山川穂高(埼玉西武)の連続ホームランで2点を追加。9回にも2点を加えた全パが6対3で勝利、球宴5連勝を飾った。試合前に行われたホームランダービーは吉田正尚(オリックス)が勝ち、明日13日に甲子園で行われる決勝戦に駒を進めた。

 

◇第1戦

MVPは2年連続弾の森(東京ドーム)

全パ   6 = 020|002|002

全セ   3 = 100|000|002

(パ) ○千賀-有原-宮西-松井-S山本

(セ) ●大瀬良-今永-山口-マクガフ-フランスア-山崎

本塁打 (パ) 森2ラン、浅村ソロ、山川ソロ

   (セ)原口2ラン

 

 全セが大瀬良大地(広島)、全パが千賀滉大(福岡ソフトバンク)の先発で始まったオールスター第1戦。初回、大瀬良は秋山翔吾(西武)、近藤健介(北海道日本ハム)、浅村を抑えて三者凡退。対する千賀はその裏、全セの先頭バッター山田哲人(東京ヤクルト)にいきなりスリーベースを打たれて無死三塁。全パは前進守備で先制点を許さないシフトを敷いた。千賀は坂本勇人(巨人)を空振り三振、丸佳浩(巨人)をファーストゴロ、鈴木誠也(広島)をセンターフライに打ち取った。

 

 球宴前に「最速更新」を口にしていた千賀だったが、結局、大谷翔平(エンゼルス)の持つ162キロ更新はならなかった。千賀は2回2安打無失点、3奪三振。この日の最速は156キロだった。

 

 強打で鳴らす全パは、2回、2死からブランドン・レアード(千葉ロッテ)が内野安打で出塁。続く森がライトスタンドに2ランホームランを放り込み先制。大瀬良は2回2失点でマウンドを降りた。

 

 全セの2番手、今永昇太(横浜DeNA)が3回、4回を無得点に抑え、4回裏、全セが筒香の内野安打で1点を返し1対2、1点差に詰め寄った。迎えた6回表、全セのマウンドは5回から投げる山口俊(巨人)。秋山、近藤を打ち取って2死をとったものの、浅村にセンターバックスクリーン、続く山川にレフトスタンドに運ばれた。

 

 2者連続ホームランで4対1とリードを広げた全パ。7回からマウンドには山本由伸(オリックス)が上がった。山本は7回、8回とヒットを許したものの、後続を打ち取り無失点。9回表、全セは山崎康晃(横浜DeNA)をマウンドに送ったが、山崎は松田宣浩(ソフトバンク)にツーベースを打たれ、茂木栄五郎(東北楽天)のタイムリーで1失点。6対1と全パのリードで9回裏を迎えた。

 

 2死から高橋周平(中日)がセンター前ヒットで出塁。ここでバッターは梅野隆太郎(阪神)に代わって、原口文仁(阪神)。今年、大腸がんの手術から復帰し、試合前のセレモニーでも一番の歓声を浴びていた原口は、1ボール1ストライクからの3球目、アウトコースのストレートをフルスイング。打球は左中間スタンドに飛び込む2ランとなった。

 

 プラスワン投票で最後に球宴メンバーに選ばれた原口は、「ここまでいろんな人たちに支えられてきた。恩返しに最高の結果です」と、感動の一打を振り返った。

 

 試合は6対4で全パが勝利し、MVPには森、敢闘選手賞に山本、山川、原口が選ばれた。オールスターゲーム第2戦は13日、舞台を甲子園に移して開催される。先発は全セが菅野智之(巨人)、全パが山岡泰輔(オリックス)と発表されている。

 

(文/SC編集部・西崎)