日本、ジャマイカ下して新体制初白星 〜キリンチャレンジカップ2014〜

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 10日、キリンチャレンジカップ2014が新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われ、日本代表がジャマイカ代表を1−0で下し、ハビエル・アギーレ監督就任後初白星を挙げた。日本は序盤からボールを支配し、ジャマイカゴールを脅かした。すると前半16分、MF柴崎岳がPA内右サイドから上げたクロスが最後はDFナイロン・ノスワーシーに当たってゴールラインを割り、オウンゴールとなった。ラッキーなかたちで先制した日本だが、その後はチャンスはつくるものの、ゴールを決めきれず、1点リードで試合を折り返した。後半も主導権を握った日本は多くの決定機を迎える。しかし、ことごとくシュートの精度を欠いて追加点を奪えなかった。終盤にはミスからピンチを迎える場面もあり、勝利したとはいえ消化不良の試合内容となった。日本は14日、シンガポールでブラジル代表と対戦する。

 本田、GKとの1対1決めきれず(デンカS)
日本代表 1−0 ジャマイカ代表
【得点】
[日本] オウンゴール(16分)
 シュート20本を放ったにも関わらず、日本に入った得点は相手のオウンゴール1点のみ。アギーレ監督も主将・MF本田圭佑も「結果には満足していない」と厳しい表情で語った。しかし、収穫もあった。9月のベネズエラ戦で代表デビューした柴崎が、チームの歯車として機能したことだ。

 前半16分だった。PA内右でパスを受けた本田を後方から追い越し、スルーパスを引き出す。柴崎は右足でクロスを上げ、一度はGKに弾かれたが、こぼれ球がノスワーシーに当たってゴールに吸い込まれた。ラッキーではあったが、柴崎のスペースへ走り込む判断がゴールを呼び込んだ。本人は淡々とした口調で、同場面をこう振り返った。
「ジャマイカの集中力が散漫だったので、ショートカウンターから何度もチャンスを作れた。得点シーンはまさにそういう形だったのかなと思う」

 持ち前のパスセンスの高さも光った。時にロングパスで一気に相手陣内深くまでボールを運び、時にショートパスでつないでゲームスピードを調整。そして鋭いスルーパスで決定機も演出した。後半8分、右サイドから相手のDF2人の間を抜くスルーパスを走り込んだFW武藤嘉紀にピタリと合わせた。武藤がDFのブロックにあってゴールにはつながらなかったものの、司令塔としての実力をチームメイト、指揮官に示した。
 
 柴崎は同16分にも決定機を創出した。DF酒井高徳の出したPA内右サイドへのスルーパスに反応し、中央に折り返す。これをFW岡崎慎司が右足ダイレクトで狙ったものの、GKにパンチングで防がれた。追加点にはつながらなかったが、中盤の底の位置に近い選手がこれだけ攻撃参加するシーンは今までの日本代表には見られなかった。代表2試合目ながら、柴崎は早くも欠かせない存在になりつつある。

 アギーレ監督も、22歳の司令塔に賛辞を惜しまなかった。
「柴崎はワールドクラスだ。(本田)圭佑、(香川)真司と自然にプレーできているし、まるで彼らと20年も一緒に経験を積んだかのようなプレーを見せてくれる。柴崎はかなり遠いところまで行き着くことができる選手だ」

 柴崎も「良いバランスでプレーできた」と手応えを口にしたが、しっかりと足元も見つめている。
「アタッキングサードでのクオリティはもっと上げないといけない。それは個人的な部分もあるし、チーム全体(の課題)でもある。個人個人の意識の中でさらに精度を高めて、コンビネーションだったり、パスの精度を上げることができれば、さらに得点のチャンスを増やすことはできたかなと思う」

 次の強豪ブラジル戦に向けては「難しい試合になると思うが、勝利を目指して頑張りたい」と意気込みを述べた。ブラジル相手にも、ジャマイカ戦と変わらないプレーができれば、柴崎の名は大きく世界へと轟くだろう。

(文・鈴木友多)
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