愛媛FCは16日、今季限りで退任した石丸清隆監督の後任に、J1ヴィッセル神戸でコーチを務めていた木山隆之氏が就任すると発表した。木山氏は兵庫県出身の42歳。伊丹西高、筑波大を経て1994年にガンバ大阪に加入すると、DFとして1年目から27試合に出場した。その後、コンサドーレ札幌を経て、99年途中からは当時JFLだった水戸ホーリーホックへ。水戸のJ2昇格に貢献している。
 02年に引退後は母校・筑波大、神戸ユースを率いて指導者としての経験を積み、08年に36歳の若さで古巣・水戸の監督に就任。2年目の09年にはクラブ初となるJ2での勝ち越しを果たし、8位に押し上げた。11年に清水エスパルスのヘッドコーチを務めた後、12年は千葉の監督に。J1復帰を目標に掲げていたが、シーズン5位で昇格プレーオフも決勝で敗れ、1年限りで退任した。昨季からは神戸のコーチとしてチームを支えていた。

 木山新監督はクラブを通じ、「勝利に向かい、全力で走って、ボールをつないで、タフに戦う。皆さんに“また見たい! ともに戦いたい!”と思っていただけるような魅力的なフットボールをしていきたい」と就任のコメントを発表した。

 J2を知り、水戸のような予算規模の小さなクラブを率いた経験を持つ指揮官を迎え入れたのは愛媛にとってはプラスだ。次は新監督のためにどれだけの陣容を整えられるか。既に松本山雅FCから地元・宇和島市出身のDF玉林睦実の獲得を発表しているが、引き続き、フロントの力が問われることになる。