日本、3連勝でD組首位通過 ベスト8でUAEと対戦 〜アジアカップグループリーグ〜

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 20日、アジアカップ2015グループリーグD第3節がオーストラリア・メルボルンで行われ、日本代表はヨルダン代表を2−0で下した。日本は前半24分、FW本田圭佑(ACミラン)のゴールで先制。その後もボールを支配し、ヨルダンにチャンスを与えないまま試合を折り返した。後半はヨルダンに押し込まれる時間帯もあったが、DF吉田麻也(サウサンプトン)、DF森重真人(F東京)を中心にゴールは許さない。すると後半37分、MF香川真司(ドルトムント)に今大会初ゴールが生まれた。3連勝の日本は首位でD組を突破し、23日に準々決勝でC組2位のUAEと対戦する。

 香川、待望の今大会初ゴール(メルボルン・レクタンギュラースタジアム)
日本代表 2−0 ヨルダン代表
【得点】
[日本] 本田圭佑(24分)、香川真司(82分)
 日本の背番号10にようやく笑顔が戻った。香川が奪った14年6月のザンビア戦以来の代表ゴールは、日本の7大会連続ベスト8進出を決定づける得点となった。

 香川は序盤から積極的にボールに絡み、チャンスを創出した。前半10分、FW乾貴士(フランクフルト)が浮き球のパスをPA内右スペースへ。抜け出した香川が折り返し、再び乾が右足で合わせてゴールネットを揺らした。だが、香川がクロスを上げる前にボールがゴールラインを割ったとの判定。微妙なジャッジで早々の先制とはならなかったが、日本がいいかたちでヨルダン守備網を崩したシーンだった。

 試合が動いたのは24分、決めたのは本田だ。乾がPA手前でボールを受けると、飛び出したFW岡崎慎司(マインツ)へ絶妙なスルーパス。岡崎がPA内左から放ったシュートはGKに弾かれたものの、ファーサイドにこぼれた球を本田が右足で押し込んだ。3試合連続弾となった本田は、笑顔で香川や岡崎と抱き合ってゴールを喜んだ。

 先制した日本は、その後もボールを支配し、ヨルダンゴールに迫った。29分、本田の左CKから森重がニアサイドでヘディング。これはGKの好守に阻まれた。37分には、香川がPA内左スペースに抜け出した岡崎にパスを通す。岡崎は左足で狙ったが、シュートはゴール左へ外れた。チャンスをつくるものの、追加点が遠いという16日のイラク戦と似た展開。結局、日本は主導権を握って先制したが、リードを広げることはできずに試合を折り返した。

「より落ち着いたゲーム展開にするために2点目を取ろう」
 ハビエル・アギーレ監督はハーフタイムで選手達にこう指示したという。後半6分にはイエローカードを受けた乾を下げ、FW清武弘嗣(ハノーファー)を投入。攻撃の選手を入れ替えて追加点を狙いにいった。

 後半序盤は指揮官の思惑とは裏腹に、ヨルダンの攻勢に押し込まれたが、守備陣が粘り強い対応で攻撃を跳ね返した。12分、右サイドからのパスを受けたMFアブ・アマラーに左足で狙われたが、GK川島永嗣(Sリエージュ)がセーブ。DFラインの裏を狙ったロングボールは吉田や森重が体を張ってクリアし続けた。

 奮闘する守備陣のためにも、早く2点目がほしい日本。だが、27分には香川がPA手前からミドルシュートを放つも、威力がなく、GKにキャッチされた。前半とは一転してなかなかチャンスをつくりだせない状況に、アギーレ監督が動いた。34分、岡崎に代えてFW武藤嘉紀(F東京)をピッチに送り出し、2点目を奪いにいく姿勢を示した。すると、交代の効果は3分後に表れた。

 37分、武藤が左サイドのスペースに抜け出し、少し仕掛けてからゴール前にグラウンダーのクロスを上げた。これに合わせたのが香川だ。後方から走り込み、右足ダイレクトで打ったシュートはGKの手を弾いてゴールネットを揺らした。香川にとって実戦での得点は昨年9月のブンデスリーガ第3節(対フライブルク)以来、4カ月ぶり。香川はアシストの武藤に飛びついて喜びを爆発させた。またチームメイトも駆け寄り、背番号10のゴールを祝福。チーム全員が臨んでいた男のゴールが、事実上、日本の勝利を決定づけた。

「武藤がすごく良いボールをくれたし、最後まで見てくれたので良かった。(久しぶりにゴールを決めて)みんなに支えてもらっているなと思う」
 香川は試合後、得点シーンをこう振り返った。アギーレ監督が「真司はビッグプレーヤーだが、いつもはアシストを考えている」と語ったように、今大会、香川はどちらかというとチャンスメイクで存在感を発揮していた。だが、指揮官は「PA内に入ってどんどんシュートを打ってほしい」とゴールを要求したという。その中で決めた得点に、アギーレ監督は「彼が点を取ることができてうれしく思う」と香川を称えた。

 次戦は中2日でUAEと戦う。3戦連続ゴール中の本田は厳しいマークにあうことが予想される。だが、香川が調子をさらに上げられれば、UAE守備陣も本田ばかりを警戒するわけにはいかないだろう。果たして、ヨルダン戦のゴールは香川覚醒のきっかけになるのか。UAE戦で背番号10の真価が問われる。

(文・鈴木友多)
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