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二宮清純: アスリートが語るテングジャーキー、今回のゲストは1999年に25歳の若さで7大陸最高峰登頂を達成し、現在は「熊本地震テントプロジェクト」を立ち上げるなど多方面で活躍されているアルピニスト・野口健さんです。よろしくお願いします。
野口健: お久しぶりです。10年以上前に対談でお会いして以来ですね。

 

二宮: 懐かしいですねぇ。今回は株式会社鈴商のイチオシ商品「テングビーフステーキジャーキー」を食べながら野口さんの体験談などをうかがいます。
野口: 登山に欠かせない食材などについてもお話できれば、と思っています。

 

二宮: ところで山を登る際、ビーフジャーキーを持って行ったりしますか?
野口: 大量に持参しますよ! ビーフジャーキーは乾燥させてあるから日持ちしますし、貴重なたんぱく質を摂取できる。山に行く時の必需品ですね。

 

二宮: この企画にぴったりのゲストですね(笑)。今日は4種類のフレーバーを楽しんでください。
野口: 全部、味が違うんですか? それは楽しみだ。

 

二宮: では、さっそく「レギュラー」タイプから。
野口: いただきます。美味しい! しょう油の味と牛肉の旨みが強いですね。

 

 摂取目安は5000㎉

 

二宮: 原材料の牛肉は100%赤身ももステーキ肉を使用しています。このビーフジャーキーを100グラム作るのに、約3倍相当の肉を乾燥させて、旨みを凝縮しています。
野口: それはうまいわけだ。「テングビーフステーキジャーキー」は味がすごく上品ですね。海外で食べるものは、もうちょっとダイナミックといいますか……。

 

二宮: ダイナミック?
野口: 例えば、ネパールのビーフジャーキーは日本のもののように丁寧にカットされてない。“肉の塊を干しました”という、ワイルドな感じなんですよ。だから、かじり付こうとしても歯が立たない(笑)。

 

二宮: アハハハ。登山中は塩分の補給も大事ですよね。
野口: えぇ。スペインの登山隊はチョリソーを食べたりしていますね。僕は塩を直接舐めたりしますし、それこそビーフジャーキーをかじって塩分補給もしています。

 

二宮: ではペッパーの効いた「ホット」タイプもぜひ。
野口: ちょっとスパイシーで、これはクセになりそう。ペッパーの香りがいいですねぇ。このスパイシーな味付けは、山に持っていくのにうってつけかもしれません。

 

二宮: その理由は?
野口: 登山中は1日に水分を5~6リットルくらい摂るのが理想と言われているんです。僕も理解はしているんですが、5リットルはなかなかきついんですよ。そういう時にビーフジャーキーを口にすれば、自然と水分も欲しくなるじゃないですか。

 

二宮: なるほど。山では1日に摂取するカロリーの目安はどれくらいでしょう。
野口: 1日、5000キロカロリーくらいと言われています。

 

二宮: それは多いですね。体力勝負ですもんね。
野口: ところが実際には、なかなかそこまで摂取できないんですよ。見ていると西洋人は我々よりも食べる量が多い気がしますね。山に入るとずっとサラミをかじっているイメージです(笑)。

 

二宮: サラミは油分もあるから、カロリー摂取の点からも良さそうですね。
野口: 僕もサラミは持って行きますよ。でも、大量に食べると油分が多いから、逆に苦しくなってしまうこともありますね。

 

二宮: その他、必携の食料は?
野口: エベレストに行く時などは、アジなどの魚の真空パックを持参していた時期もありました。あと、ウナギは必ず持って行きます。

 

二宮: 精力がつきますか?
野口: はい。山を登っている時に食べるとウナギの効果やすごさを実感しますよ。

 

二宮: どのようにして食べるんですか?
野口: ウナギはテントの中で温めて食べる時もありますし、アタック中に食べたくなったら真空パックを開け、凍ったままかじりつく時もあります。冷たくてシャリシャリしていますが、体内からエネルギーが沸いてくるのがわかるんですよ。

 

二宮: ウナギは栄養価が高いですからね。また、標高の高いところでは体を温めることも大事でしょう。
野口: 血流が良くなったり、冷え性に効くと言われる黒糖を持って行きます。ショウガも大量に持参しますね。加えて、疲れた時にはハチミツがオススメです。

 

二宮: ハチミツは疲労回復効果が高いと言われています。
野口: 疲労困憊の状態で、スプーン3杯ほど舐めるんです。そうすると体が復活するんですよ。表現するなら「うおおおお」と元気がみなぎってくる感じかな(笑)。

 

 イメージできるか否か

 

二宮: 登山は判断を誤ると命を落とすこともあります。撤退する勇気も必要ですよね。
野口: 現場にいる僕らは登りたいんですよ。だから、そこの判断は難しい。

 

二宮: データをもとに判断されるんですか?
野口: 日本にいる優秀な山岳気象予報士からのデータを参考にします。予報士から僕がいるところやこれから向かうところの風速が何メートル、積雪は約何センチという情報が送られてくる。「低気圧の谷がヒマラヤを横切っていて、大雪になるから今すぐ下山して!」と言われたこともあります。

 

二宮: 予報の精度は?
野口: かなり高くてびっくりしますよ。日本から送られてくる情報とこちらが記録しているメモを見比べるとかなり当たるんですよ。どこから見ているの?ってあたりをキョロキョロ見渡してしまうくらい(笑)。

 

二宮: アハハハハ。正確なデータがあると判断しやすいでしょう。
野口: そうですね。ただ、僕の場合はイメージできるかどうかも大きいんです。山頂に辿り着き、無事に下りるまでのイメージを描けるかどうかが大事なんです。

 

二宮: 豊富な経験と元々生まれ持った勘の良さでしょうか。
野口: 根拠がないので、僕も説明が難しい。ある地点で僕の隊は下山を選び、その他の隊はアタックを続けた。その結果、山頂を目指した隊が雪崩に巻き込まれてしまった……なんてこともありますから。

 

二宮: 第六感が働くのでしょうね。そろそろお時間ですがせっかくなので、「50%減塩」タイプと「激辛」タイプも食べてみてください。
野口: じゃあまずは「50%減塩」タイプを。あ! 「レギュラー」タイプと比較して、こちらの方が牛肉の旨みや甘みがダイレクトに伝わってくる。ウイスキーを飲むならこちらが合うかなぁ。

 

二宮: 山ではウイスキーも必需品ですか?
野口: 飲まないとやっていられない(笑)。それは冗談として、体を温めるために飲みますよ。「50%減塩」タイプとウイスキーの組み合わせは良さそうですね。

 

二宮: 「激辛」タイプもどうぞ。
野口: いただきます。この味付けはネパールのビーフジャーキーに似ていますね。向こうのものは赤い粉がたくさんかかっていて、もっとごつごつした感じです。

 

二宮: 他のゲストの方々は、「辛い!」と言いながらすぐに水を口に含みましたよ(笑)。
野口: そうなんですか? 僕としては “食べ慣れている味”です。

 

二宮: アハハハ。むしゃむしゃ食べているのは野口さんが初めてです。体を温めるためには、辛い方がいいんでしょうね。
野口: 唐辛子は特に大事ですよ。今日いただいた4種類はどれも個性があって美味しかった。

 

二宮: ぜひ、山にも持って行ってください。
野口: 近々、趣味として山に行くんです。その時に「テングビーフステーキジャーキー」を持って行こうかな。

 

二宮: 仕事以外でも登山を?
野口: 1年間に1度、そういう時間を確保しています。あまり人が多くない時期を狙ってヒマラヤに行ったりしますよ。氷河の中を歩き、そこでテントを張りボーっとするのが好きなんです。その時は肩の力がスーッと抜けて、癒されますね。

 

二宮: それでは、山での安全を祈っております。
野口: ありがとうございます。

 

野口健(のぐちけん)プロフィール>

1973年8月21日、アメリカ・ボストン生まれ。15歳の時、植村直己氏の著書「青春を山に賭けて」に感銘を受け、登山を始める。1991年、キリマンジャロ登頂を足掛かりに7大陸最高峰の登頂を決意。99年、エベレスト登頂。7大陸最高峰登頂の世界最年少記録(当時)を樹立。2000年、エベレストや富士山の清掃登山をスタートさせる。15年に「ヒマラヤ大震災募金」を設立。翌年、熊本県、大分県を震源とする大地震が起きた後、被災地支援として「熊本地震テントプロジェクト」を立ち上げ、熊本県益城町にテント村を開設した。

 

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(構成/大木雄貴、写真/杉浦泰介)


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