３月31日（火）

◇準決勝
　松本、史上初の２打席連続満塁弾
敦賀気比（福井）　 　11　＝　４６０００００１０
大阪桐蔭　　　　　　　　０　＝　０００００００００
本塁打　（敦）松本満塁×２
　２打席連発のグランドスラム。甲子園100年の歴史で初の記録が飛び出し、敦賀気比が大阪桐蔭の夏春連覇の夢を打ち砕いた。
　まずは初回、２死満塁のチャンスで、相手の先発左腕・田中誠也対策で６番に入った松本哲幣がカウント２−２からフォークをとらえる。「行ったなと思った」と本人も手応え十分の打球は左中間スタンドへ。満塁ホームランで一気に４点を先行する。

　２回も敦賀気比は田中を攻略し、２点を追加。なおも２死満塁と攻め、再び打席は松本に回る。１ストライクから内角の直球を振り抜くと、打球は放物線を描いてレフトポール際に飛び込んだ。２打席連続アーチも「今までにない」という右バッターによる快挙。１試合８打点も大会記録となるオマケ付きで10−０と大量リードを奪った。

　大量得点に守られた先発右腕の平沼翔太は、相手打線を散発４安打に封じて完封。昨夏の準決勝では敦賀気比が序盤に先行しながら大阪桐蔭に逆転負けを喫した。その雪辱を果たし、春夏通じて初の決勝進出を決めた。

　大沢、１失点完投＆２打点の活躍
浦和学院（埼玉） 　　　１　＝　０１０００００００
東海大四（北海道）　　３　＝　０２０００１００×

　エースの投打にわたる活躍で、北海道勢の春初制覇に、あと１勝と迫った。
　先制したのは浦和学院だった。２回、１死一、三塁のチャンスでピッチャーの江口奨理がライト線を破り、１点を先取する。

　だが、東海大四はその裏、２死三塁の場面で先発右腕の大沢志意也がセンター前に弾き返す同点打。なおも四死球で満塁とすると、１番・冨田勇輝のゴロを二塁手が弾き、勝ち越す。

　大沢は「しっかりコースを突いていけた」と振り返ったように、３回、５回、６回と先頭打者の出塁を許しながら、後続を断ち、１点リードを守る。すると６回裏、１死一、三塁と追加点の好機。ここで好投を続ける大沢が初球でスクイズをみせ、貴重な１点を加える。大沢は最後まで投げ切り、相手に反撃のスキを与えなかった。

　東海大四は昨秋の神宮大会では浦和学院に０−10とコールド負けしていた。「冬場、浦和学院さんを倒すためにしっかりやってきた」と語った背番号１が成長した姿をみせ、チームを決勝に導いた。