12日、福留孝介(中日)が記者会見を開き、今季獲得したFA権を行使することを正式に表明した。
 福留は「苦渋の決断だった」としながらも、「周りの評価を聞いて見たい気持ちが強まった」とFA宣言した理由を述べた。
 既に中日からは「1年3億8500万円」「4年17億円」と2通りの条件を提示されている。球団側はこの条件に変更はないとしており、福留も残留の可能性を残しながらも「再交渉はない」と述べた。
 阪神、巨人のほか、メジャーではカブスなど複数の球団が福留の獲得に名乗りを上げることが予想され、中日への残留の可能性は極めて低いと見られている。

 今後、メジャーを含めた国内外の球団と話し合いを行い、年内にも決断を下す予定だ。

 福留はPL学園を卒業後、近鉄からの指名を断り、日本生命に入社。3年後の1999年に逆指名で中日に入団した。昨年は174安打、104打点、31本塁打、打率.351の好成績を残し、自身初のセ・リーグMVPに輝いた。首位打者も2回獲得しており、今や日本の球界を代表する強打者に成長。今季は右ひじを故障し、シーズン途中で戦線離脱したが、「故障者特例措置」でFA権を獲得した。