EAFF女子東アジアカップは4日、中国・武漢でなでしこジャパン(日本女子代表、FIFAランキング4位)が、韓国女子代表(同17位)と対戦した。4失点で敗れた北朝鮮戦から大幅にスタメンを入れ替えたなでしこは前半29分にMF中島依美のゴールで先制。しかし、後半に入って同点に追いつかれる。タイスコアのまま、引き分けかと思われた後半アディショナルタイムには相手に直接FKを決められ、逆転負けを喫した。連敗となったなでしこは優勝の可能性が消えた。

 得点につながるプレー精度に差(武漢)
日本女子代表 1−2 韓国女子代表
【得点】
[日本] 中島依美(29分)
[韓国] ジョ・スヒャン(53分)、ツァン・カユル(90分+1分)
 カナダW杯でベスト16入りした相手に若手中心で挑んだなでしこだが、厳しい現実を突きつけられた。
 先手を取ったのはなでしこだった。前半29分、CKのチャンスを得て、こぼれたところをキッカーの中島がダイレクトで右足を振り抜いた。「ファーストシュートだったので思い切って蹴った」という弾道は相手DFに当たってコースが変わり、ゴール左に吸い込まれた。なでしこは1点リードで前半を折り返す。

 ところが、後半8分、ミスから失点する。自陣でパスを奪われ、ジョ・スヒャンにドリブルで持ち込まれる。そのままシュートを放たれ、同点に追いつかれた。

 直後になでしこはチャンスを迎える。ワンツーで相手陣内に侵入し、右サイドからDF京川舞がシュートを打つと、相手に当たって跳ね返ったボールにFW田中美南が詰めて左足をヒットさせる。だが、これは枠をとらえきれない。

 その後も途中出場のDF川村優理や、京川がミドルシュートで相手ゴールを脅かすも、勝ち越し点は奪えず。試合終了間際にはPAの左外でFKのチャンスを得たが、中島のキックは大きくゴールを逸れた。

 逆にアディショナルタイム、同じような位置で韓国にFKを与えると、MFツァン・カユルに直接ゴール左に決められた。1−2。最後の最後で試合をひっくり返された。

 佐々木則夫監督は敗戦を振り返り、「シュートの意識が足りない。最後の仕留める、仕掛けの部分でミスが多い」と若い選手たちの課題を指摘。「終盤、我々に点が入らなくて、相手にゴールマウスに入れられてしまう。そのへんがまだまだ彼女たちの甘さだと思う」と語った。なでしこは8日に中国女子代表と最終戦を行う。