6日、ラグビーの関東大学対抗戦Aグループが東京・秩父宮ラグビー場で行われ、明治大学が早稲田大学を34-14で破った。両校は5勝1敗、勝ち点24で並んだものの、直接対決の成績で明大が対抗戦2連覇を決めた。全国大学選手権には対抗戦から明大、早大、慶應義塾大学、帝京大学、筑波大学の5校が出場する。

 

 セットプレーで優位に立った明大が、早大に対抗戦全勝を止め、2連覇を達成した。

 

 96回目の定期戦、大学選手権を含めれば110回目の早明戦だ。ここまで対抗戦6戦全勝の早大と5勝1敗の明大。早大は引き分け以上で2年ぶりの制覇、勝てば2007年度以来の全勝優勝が決まる。一方の明大は2連覇のためには勝つしかない。

 

 先制したのは明大。前半16分、インゴール目前でのスクラムから、最後はNo.8箸本龍雅(4年)がインゴールに飛び込んだ。相手のタックル受けながらも、右手でしっかりとグラウンディング。SO森勇登(4年)が正面のコンバージョンキックを難なく決め、7点を先制した。

 

 19分にはドロップアウトからのクイックスタートを選択し、カウンターを繰り出す。箸本がハーフウェイライン付近から抜け出すと、FL繁松哲大(4年)に繋ぎ、最後はWTB石川貴大(4年)が左中間にトライを挙げた。森のコンバージョンキックが決まり、14点のリードを奪った。

 

 24分には、ラインアウトモールから前進し、HO田森海音(3年)のインゴール右に飛び込んだ。森がコンバージョンキックを成功し、21-0とさらにリードを広げた。前半終了間際に1トライ1ゴールを返されたものの、前半は21-7と14点リードで終えた。

 

 ハーフタイムを迎えても、スクラムとラインアウトで相手に圧をかけ続けた。セットプレーで勝り、試合を優位に運んだ。後半13分には中央から左へ展開し、大外で待つWTB齊藤大朗(4年)がトライをあげ、26-7と差を広げる。

 

 早大が1トライ1ゴールで詰められたが、40分に森がPGを決め、セーフティーリードに広げた。終了間際にはWTB石田吉平(2年)がトライをあげ、34-14でノーサイド。明大の2年連続18度目の優勝が決まった。

 

 キャプテンの箸本はこう胸を張った。

「伝統のある早明戦にしっかり準備してきました。チームとして結果にできて良かった。(メンバー入りした)23名だけの結果ではなく、一緒に練習してきたB、C、Dチームの成果だと思っています」

 

 田中澄憲監督が「意地と意地とのぶつかり合い」と語る早明戦を制し、対抗戦1位として大学選手権へとコマを進める。「この結果に満足することなく常に成長していくチームが優勝を掴み取ることができると思っている。ここから明治が1個1個成長していく」と箸本。指揮官は「今日が終わりじゃない。これからも成長できるように(練習グラウンドのある)八幡山で精進したいと思います」と話した。

 

(文/杉浦泰介)