北京五輪でメダル獲得を目指すボート男子軽量級ダブルスカルの武田大作選手が、「勝負のシーズン」に向け、始動している。武田選手は昨年8月、ドイツで行われたボートの世界選手権で6位となり、北京五輪への出場権を獲得した。男子軽量級ダブルスカル日本代表選手は国内選考を経て今月中にも正式に発表される見通しだ。
 1月下旬、戸田漕艇場でのナショナルチームの合宿で練習を続ける武田選手に、現在の調子、五輪へ向けた思いなどについて語ってもらった。
(写真:いよいよ北京五輪イヤー。戸田で合宿中の武田選手)
――いよいよ2008年、北京五輪イヤーを迎えた心境はいかがですか?
武田: 勝負の年だな、と。一つひとつのことを大事にやっていきたいですね。この合宿では強度の高い練習も入ってきていますし、陸上トレーニングなどの量をこなしています。疲労の中で、よい質をこなせるかというのが重要だと思っています。

――8月のドイツでの世界選手権が終わってから、ここまでの流れは?
武田: けっこう順調にきていますね。10月には秋田での国体にも出ましたが(成年男子ダブルスカル優勝)、レースの感覚を掴みながらリフレッシュもできました。試合が終わってすぐに休むのではなく、練習量を確保しながらやってきましたので、ここまではすごく早く感じましたね。

――オフはあったのでしょうか?
武田: 休みらしい休みは、大晦日と正月の1、2日くらいですね。初詣は、いつも行く近所の神社に行きました。特に変わったことはなく、いつもどおりの正月、いつもどおりの1年のスタートです。「勝負の年だな」と、気持ちの面が少し違うだけで、あとは変わらないですね。

――この強化合宿中に、正式に男子軽量級ダブルスカルの代表が決定されるそうですね。
武田: そうです。まずは(合宿の中で行われる)選考レースできっちり結果を残すことですね。4月下旬から遠征が始まりますから、この1〜3月、日本にいる間にしっかり良い準備をしたいと思っています。

――現時点でのコンディションは?
武田: ずっと継続して練習をやっているので、疲労がたまっているのが今の状態ですね。まぁ今は追い込むことが重要でもあるので、疲れているというのは、逆に良いことだと思います。練習はしっかりとこなせています。

――前回、ご自分でも「進化を実感している」とおっしゃっていましたが、4年前から成長したと実感する部分は?
武田: 4年前よりは確実に、高強度のトレーニングに対応できているということですね。以前はコーチから与えられたメニューを全部こなすことができなかった。量を減らして、強度も低くすることがあった。それが量もこなせていますし、より高い強度でも動ける身体になってきました。まだもっと高いところを目指してはいますが、今までより一段階、上のレベルでやれているということですね。

――多くの競技ではベテランになるにつれて、量より質という練習になると思いますが、量も質も上がっているんですね。
武田: 普通と逆ですね(笑)。年々、強度が上がっていくので大変です。疲労も抜けにくくなっているとは思いますが、そんなに気にならないですね。一番気をつけないといけないのは故障なので、とにかく身体のケアだけはきっちりしていきたいですね。
 05、06年と準備期間があった中で、07年はたくさんのレースを経験できました。ペアの組み換えもありましたが、いろいろなことをやってきた、その経験のすべてが、僕の武器になっていますね。


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