先日、編集長の講演同行で自民党本部に行ってきました。
 初めて足を踏み入れる自民党本部。たくさんの福田首相ポスターに守られた門の前は警備の方がたくさんいて、“すごいところ”な雰囲気全開です。
 編集長と一緒に正面玄関を入ると、たくさんのマスコミの方がいました。議員さんを待ち続けるマスコミの方々の間をぬって、右奥にあるエレベーターで会場のある階へ上がり、講演会場に入りました。

 会場に入ると、編集長の都合で早めに会場を出る私は、会場前方ドアのすぐ横の席に座りました。
正面玄関同様、会場にもマスコミの方がたくさんいらっしゃって、取材をしたり、情報交換をしあったりしています。
 しかし、いざ講演がはじまる時「マスコミの方はここからいっさいご取材を禁止いたします!」の声が飛びました。事前に取材禁止ということは聞いていたのでしょうが、しぶしぶといった感じでマスコミの方々が会場を後にしていました。
 会が始まり、15分ほど議員の方々の挨拶がありました。挨拶のあとにすぐ始まった編集長の講演を聴いて10分ほど経ったとき、自分の後ろにただならぬ気配を感じました。
 後ろをそっと振り返ると、そこには1枚の耳が!! 
ドアの横にある幅20cmほどのくもりガラスに、ひとりの男性の左耳がぺたーっとくっついています。なんとしても会の話を聞こうと、マスコミの方がガラス部分に耳をくっつけていたのです。
 「出て下さいといわれたからもう取材はできない」というのではなく、「どんな状況になっても意地でも聞いてやる!」というマスコミの方の執念を、その耳は物語っていました。

 物事に対する姿勢も常にそうでなければいけないな、と改めて考えさせられ、いろいろな話を聴くことができた収穫と共に、意外なところからも収穫を得ることができた講演会でした。


(S.H)
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