東京五輪・柔道男子81キロ級決勝が日本武道館で行われ、永瀬貴規(旭化成)がサエイド・モラエイ(モンゴル)に延長戦の末、金メダルを獲得した。リオデジャネイロ五輪同階級の同メダリストである永瀬は2大会連続でのメダル獲得となった。同階級での金メダルは21年ぶりの快挙。東京五輪では男子は4階級連続での金メダルとなった。

 

 この日、永瀬は2回戦からの出場となった。ベダト・アルバイラク(トルコ)にゴールデンスコア(延長戦)の末、反則勝ちを収めた。3回戦はクリスティアン・パルラティ(イタリア)に残り8秒で綺麗に払い腰を決めて一本勝ち。

 

 準々決勝、またしても決着はゴールデンスコアへと持ち越された。延長戦突入から2分過ぎ、永瀬の小外掛けが技ありと判定されて、準決勝へとコマを進めた。

 

 準決勝の相手はベルギーのマティアス・カッセ。このベルギー人は器用に右の組でも左の組でも技を仕掛けてくる柔道家だ。永瀬はスイッチされても対応できるように安易に組まず、距離を取りつつ様子を伺う。互いに決定機は作れず、試合はゴールデンスコアに突入する。徐々に組みに積極的になった永瀬は2分48秒、背負い投げで技あり。見事世界ランキング1位の相手に粘り勝ちし、夢にまで見た決勝の畳に立つ資格を得た。

 

 決勝は開始からモラエイが肩車を仕掛けようと攻め込んでくる。永瀬は場外に逃げるなど指導をもらう覚悟で危険を回避する場面も見られた。勝負はゴールデンスコア(延長戦)にまでもつれ込む。延長に入り1分43秒、モライエの奥襟と袖をがっちりと掴んだ永瀬は足車を仕掛ける。これで技ありを奪い、見事な勝利で悲願の金メダルを獲得した。

 

 決勝は開始からモラエイが肩車を仕掛けようと攻め込んでくる。永瀬は場外に逃げるなど指導をもらう覚悟で危険を回避する場面も見られた。勝負はゴールデンスコア(延長戦)にまでもつれ込む。延長に入り1分43秒、モライエの奥襟と袖をがっちりと掴んだ永瀬は足車を仕掛ける。これで技ありを奪い、見事な勝利で悲願の金メダルを獲得した。

 

 永瀬のコメントは以下の通り。

「たくさんの方の支援があって開催できたことに感謝しています。前回、リオ五輪で悔しい思いして、5年、辛い時間の方が長かったがやってきてよかった。僕の長所は気持ちで折れず、最後まで攻め抜く姿勢。それを示せてよかったと思います」

 

(文/大木雄貴)