東京オリンピックレスリング男子のグレコローマンスタイル77キロ級の3位決定戦が3日、千葉・幕張メッセAホールで行われ、屋比久翔平(ALSOK)がモハマダリ・ゲラエイ(イラン)に13対3のテクニカルフォール勝ちで銅メダルを獲得した。

 

 屋比久が豪快な投げ技で逆転勝ちを収めた。

 

 2回戦で2019年世界選手権王者のタマース・レルニツ(ハンガリー)に敗れた。だがレルニツが決勝に進んだことから敗者復活のチャンスを得て、3位決定戦に回った。

 

 対戦相手は19年世界選手権銅メダリスト。屋比久は第1ピリオドは劣勢を強いられた。投げ技を食らい、0-3とビハインドを負った。

 

 第2ピリオドは屋比久の反撃の時間だ。まずはゲラエイを場外に押し出し、1ポイント。その後、パッシブ(消極的と判定された選手の相手に1点)で1ポイント差に迫る。

 

 さらに相手を腹ばいにした状態から始まるパーテレポジションのチャンス。ここで屋比久は力強い投げ技でゲラエイをマットに叩きつける。4ポイントが加わり、6-3で逆転に成功した。

 

 残り30秒、9-3で迎えると、ゲラエイが飛び掛かる捨て身の攻撃。屋比久は返し技で投げ飛ばし、4ポイントを獲得した。これで10ポイント差がつき、屋比久のテクニカルフォール勝ちとなった。

 

(文/杉浦泰介)