東京オリンピックゴルフは7日、女子の最終ラウンドが行われ、稲見萌寧(都築電気)が銀メダルを獲得した。優勝したのはネリー・コルダ(米国)、銅メダルはリディア・コ(ニュージーランド)。畑岡奈紗(アビーム)は9位タイ、フィリピン代表として出場した笹生優花も9位タイで五輪を終えた。

 

 稲見は前日まで10アンダーの3位タイ、トップと5打差で最終日をスタートした。1番で稲見はフェアウェイキープから2オン、これをワンパットで沈めバーディー発進した。続く2番(パー4)はボギーとしたものの、パー4の3番でバーディーを奪い、11アンダー。その後、4番ホール(パー3)でティーショットがショートしたものの、パーをキープ。パー5の5番は残り100ヤードの3打目をピンから1.5メートルにつけ、これを沈めバーディー。6番はボギー、7番はパー、8番でこの日、4つ目のバーディーを取り、続く9番はパーキープ。12アンダー、トップと2打差で前半を折り返した。

 

 パー3の10番をパーでまとめ、さらに11番もパー。パー4の12番はティーショットをフェアウェイをキープし、セカンドショットをピンから3メートルにつける。バーディーパットを沈め、13アンダーとスコアを伸ばした。

 

 これで2位タイの稲見は13番でバーディーを奪い14アンダー。さらに14番もバーディーを奪い、15アンダー。パー4の15番は、残り110ヤードの第2打がグリーンカラーを捉える。残り5メートルをねじ込み、4連続バーディーで16アンダー、単独2位をキープした。

 

 16番をパーでまとめ、17番の2打目をグリーンに乗せたところで、雷雲接近により競技は一時中断。約45分間後に再開され、稲見は中断の影響もなく、下りのパットを沈めバーディー。17アンダーで首位コルダに並んだ。

 

 最終の18番ホール。稲見は残り178ヤードのセカンドでピンを狙うが、これが短く手前のバンカーへ。高いアゴを避けながらグリーンに乗せたものの、嫌な距離を残してしまった。上りとなったパーパット、これはカップの右に外れ、痛恨のボギー。16アンダー、2位タイでホールアウトした。

 

 後ろの最終組、トップのコルダがティーショットをラフに入れたものの、第2打がグリーンを捉える。5メートルと距離のあるバーディパットはナイスタッチで残り数センチにつけ、コルダはこれを落ち着いて決めて、金メダルに輝いた。

 

 同組のコはこのホールをパーでまとめ、16アンダー。銀メダルをかけ稲見とコのプレーオフとなった。

 

 プレーオフ、最初の18番ホール。稲見はテーショットでフェアウェイをキープするが、コはバンカーへ。バンカーからグリーンを狙ったコだったが、これはフェアウェイまで。稲見が2オンし、残り5メートル。3オンしたコは残り2メートルとなった。稲見は距離の長いバーディーパットを絶妙のタッチで、カップ手前へ。これを沈めてパー。コは2メートルのパーパットでカップを狙ったが、これが右に外れ、稲見が銀、コが銅に決まった。稲見の銀メダルは五輪ゴルフで男女通じ、日本初の快挙となった。

 

(文/SC編集部・西崎)