東京オリンピック・バスケットボール女子準決勝が6日、さいたまスーパーアリーナで行われ、日本代表がフランス代表を87-71で破り、決勝に進出した。決勝は8日、グループリーグで敗れたアメリカと対戦する。

 

◇準決勝

 町田、五輪新の18アシスト!(さいたまスーパーアリーナ)

日本 87-71 フランス

【第1Q】14-22【第2Q】27-12【第3Q】27-16【第4Q】19-21

 

 ここまでの躍進はフロックではなかったと証明する快勝だ。日本はGLに続き、世界ランキングで格上(日本10位、フランス5位)となるフランスを撃破した。

 

 準々決勝で世界ランキング6位ベルギーに劇的勝利を収めた日本は、オリンピック初の準決勝でフランスと対戦した。ロンドン銀、リオデジャネイロはベスト4に入った相手にGLでは74-70で競り勝っていた。

 

 第1Qは8点のビハインドを許した日本だが、第2Qに反撃開始。PG町田瑠唯(富士通レッドウェーブ)のアシストが面白いように決まる。日本得意のスリーポイントも4本入り、このQだけで27得点。41-34と7点リードで前半を終えた。

 

 後半も日本の勢いは衰えない。その中心にいたのは町田。多彩なパスで8アシストを記録し、フランス守備陣を翻弄した。第3Qで点差を広げ、68-50と大きな貯金をつくった。第4Qは点差を詰められたものの、町田やC髙田真希(デンソーアイリス)ら主力を休ませることにも成功。87-71で快勝し、決勝にコマを進めた。

 

 オリンピック新記録となる1試合18アシストの町田の活躍に目を奪われがちだが、スリーポイントは成功率50%のハイアベレージをマークした攻撃陣が素晴らしかった。PF宮澤夕貴(富士通レッドウェーブ)が3本のスリーポイントを決めた。

 

 さらにリバウンドは36対33。平均身長で日本より約10cm高いフランスを上回った。SF赤穂ひまわり(デンソーアイリス)は17得点7リバウンド。トム・ホーバスHCが「オリンピックでステータスが上がる。特別な選手になると思う」と予言した通りの活躍だ。

 

 ホーバスHCは就任会見で「決勝でアメリカに勝ち、金メダルを獲る」と豪語していた。前回のリオオリンピック、GLでは完敗した母国との再戦。リオにも出場したキャプテンの髙田は「コートで倒れるくらいまで走り回りたい」と意気込んだ。

 

(文/杉浦泰介)