2日、東京パラリンピックの5人制サッカー(ブラインドサッカー)5位決定戦が東京・青海アーバンスポーツパークで行われ、A組3位の日本代表がB組3位のスペイン代表を1-0で下した。日本は初出場となったパラリンピックで5位に入った。

 

 日本の今大会最終戦で、世界ランキング3位の強豪スペインを撃破するスーパーゴールが生まれた。

 

 前半終了間際、右CKからだ。川村怜が浮き球のパスを放る。GKが飛び出せないコースに絶妙なボール。走り込んだ黒田智成がダイレクトでゴール左上に突き刺した。

 

 アシストした川村は「狙い通り」と胸を張ったプレー。「僕が魂を込めたボールに、黒田さんも魂を込めた」と振り返った。

 

「目が見える僕たちでもできないプレー。だけど彼らは『人間の可能性を証明したい』と言ってきたが、あれをこの場所で出すには、ものすごく練習しなければできない」

 そう高田敏志監督も絶賛した。

 

 その後はスペインの反撃に耐え、GK佐藤大介を中心に守り抜いた。攻守にアグレッシブなプレーをする佐々木ロベルト泉がファウルアウトになっても全員が体を張った。1-0で逃げ切り、最終戦を白星で飾った。

 

(文/杉浦泰介)