2008年のK-1 MAXが幕を開ける。
 世界一決定トーナメントへの出場切符をかけた「K-1 WORLD MAX2008 日本代表決定トーナメント」(2月2日、東京・日本武道館)の前日会見が1日、都内のホテルで行われ、トーナメントに出場する8選手、またスーパーファイトに出場するブアカーオ・ポー.プラムック(ポー.プラムックジム)、佐藤嘉洋(フルキャスト/名古屋JKファクトリー)らが大会への意気込みを語った。
(写真:K-1 WORLD MAX2008 日本代表決定トーナメント)
 日本のエース魔裟斗(シルバーウルフ)と、昨年日本トーナメントで連覇を果たした佐藤は「K-1 WORLD MAX2008 世界一決定トーナメント」への出場がほぼ決定しており、今回の日本代表決定トーナメントに出場する8選手は、誰が勝っても初優勝となる。
 今大会、“優勝候補”とも言われているのが、昨年の日本代表決定トーナメント1回戦で小比類巻貴之(チームドラゴン)を破ったアンディ・オロゴン(ナイジェリア・チーム・オロゴン)だ。8選手中、最初にマイクを手にしたオロゴンは、「明日は僕の大会にしたい」と意気込みを語った。
 続いて、1回戦でオロゴンと対戦する全日本キックウェルター級王者の山本優弥(青春塾)が「みんな緊張しているなと。両足が地についているのは僕だけ」と余裕の表情を見せ、「大会前の最後の俳句です。『MAXは、優弥のために、アル(ある)ジェリア』。明日は僕のためにあったんだなと思ってもらえるよう頑張ります」とユーモア交じりで抱負を語った。

 これに対抗してか、前田宏行(BUKUROジム)「優勝するのは誰だ? お前だ(前田)。当たり前だ(前田)」、MAX初出場の龍二(リアルディール)「この7人に言いたいのは『キミらは、優勝、ナイ(ない)ジェリア』」とダジャレでの意気込みが続き、会場はリラックスムードに包まれた。
 ボクシング元日本3階級王者で現在35歳の前田は、「今、スポーツ界では10代の選手が『ハンカチ王子』とか『ハニカミ王子』とか騒がれているが、僕は『35歳、気合王子』で頑張ります」とも語った。

 一方で、一昨年、昨年準優勝のTATSUJIは「1試合1試合全力で倒して、優勝したい」、昨年、準決勝で佐藤と激闘を繰り広げた尾崎圭司(チームドラゴン)は「明日は優勝しか考えていない。優勝して回転技をアピールして、世界に羽ばたきたい」とそれぞれ落ちついた口調で意気込みを語った。
 日本トーナメントの常連HAYATO(FUTURE_TRIBE)は「明日は全員ぶったおして優勝します」と気合十分、MAキック日本ミドル級王者で今回トーナメント初挑戦の城戸康裕(谷山ジム)は「あまり期待されている感じがしないが、実は強いんだと皆さんにアピールして勝ちたい」と闘志を見せた。

 優勝候補と言われるアンディと、1年5カ月ぶりとなるMAX参戦ながらこの間に全日本ウェルター級タイトルを獲得するなど絶好調の山本、2年連続で決勝に進出しているTATSUJIと前田のボクシング対決など、1回戦から注目のカードが続く。テコンドー仕込みのキレのある大技、さらに破壊力抜群の右フックを武器とする尾崎の戦いぶりにも注目したい。

 谷川貞治K-1イベントプロデューサーは「魔裟斗選手もKID選手も(須藤)元気選手も、このMAXから生まれた選手。この中から大晦日のイベントを引っ張ってくれるような選手が出てきてほしい」と期待を寄せた。

 ス―パーファイトで佐藤と対戦するブアカーオは「2008年最初の試合。今年のK-1 MAXを占う大会にもなると思うので、自分も頑張ります」と語り、日本王者の佐藤は「今のMAXは歴代王者の魔裟斗選手、ブアカーオ選手、サワー選手、クラウス選手が4強と言われている。明日の試合に勝って、その勢力図を一気に変えてやろうと思います」と力強く宣言。
 日本代表決定トーナメントでは2連覇を果たしたが、一昨年はブアカーオ、クラウスと連敗を喫し、世界の壁に跳ね返されてきた。日本人ファイターでは魔裟斗に次ぐ存在だが、さらに世界へと飛躍するためにもブアカーオ戦で大いにアピールしたいところだ。


K-1 WORLD MAX2008 日本代表決定トーナメント
2月2日、東京・日本武道館 開場14 :00 ※K-1ユース 開始14:30 本戦開始15:30

<第1試合> ※スーパーファイト
アルトゥール・キシェンコ(ウクライナ/キャプテン オデッサ)×我龍真吾(日本/ファイティングマスター)

<第2試合> ※日本代表決定トーナメント1回戦
アンディ・オロゴン(ナイジェリア・チーム・オロゴン)×山本優弥(日本/青春塾/全日本キックウェルター級王者)

<第3試合> ※日本代表決定トーナメント1回戦
尾崎圭司(日本/チームドラゴン)×城戸康裕(日本/谷山ジム/MAキック日本ミドル級王者)

<第4試合> ※日本代表決定トーナメント1回戦
TATSUJI(日本/アイアンアックス)×前田宏行(日本/BUKUROジム/元ボクシング日本王者)

<第5試合> ※日本代表決定トーナメント1回戦
HAYATO(日本/FUTURE_TRIBE/UKF世界スーパーウェルター級王者)×龍二(日本/リアルディール/REAL DEALミドル級王者)

<第6試合> ※リザーブファイト
白須康仁(日本/花澤ジム)×密山剛三(日本/ファイブリングス)

<第7試合> ※日本代表決定トーナメント準決勝
第2試合の勝者×第3試合の勝者

<第8試合> ※日本代表決定トーナメント準決勝
第4試合の勝者×第5試合の勝者

<第9試合> ※スーパーファイト
ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム)×佐藤嘉洋(日本/フルキャスト/名古屋JKファクトリー)

<第10試合> ※日本代表決定トーナメント決勝戦
第7試合の勝者×第8試合の勝者

K-1 WORLD YOUTH 2008
日本vs.オランダ
<先鋒戦>
嶋田翔太(日本/島田塾)×バピー“ベビーフェイス”テテロー(オランダ/メジロジム)
<中堅戦>
才賀紀左衛門(日本/大誠塾)×ロイ・タン(オランダ/ボクシング82)
<大将戦>
HIROYA(日本/フリー)×ロビー・ハヘマン(オランダ/チーム・グンヤー)
◎バックナンバーはこちらから