(写真:松山市民会館<中ホール>に伊豫魂幕を掲出)

 2月23日(水・祝)、新シーズンの到来を告げる「愛媛FCキックオフフェスタ」が開催された。同フェスタは毎年行われている恒例行事なのだが、昨年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により中止となったため、2年ぶりの開催となった。

 

 例年はショッピングモールなどを会場としてきた。しかし、今回は感染予防の観点や参加人数(入場者数)の制限、スポンサーのご意向から、松山市民会館(松山市堀之内)の中ホールが会場になった。

 

 私はイベント開始の4時間前に入場した。今回も横断幕を掲出し、選手たちを迎え入れたいという気持ちから「伊豫魂」横断幕の設置作業を行った。スペースが限られ、慣れない会場なので少々てこずったが、30分程かけて何とか掲出することができた。

 

 事前予約にて満席となっていた会場には、約200名のファンやサポーターが集結した。イベントは3部構成となっており、午後2時から第1部がスタート。

 

 最初に村上忠社長が登壇し「困難な時を経て、崖を這い登り、やがては坂の頂上へ、皆で登りつめて参りましょう。皆様の応援こそが、その鍵となります。何卒、熱き応援を、宜しく御願い致します!」と挨拶。

 

 その後、青野大介GMから、愛媛FCの根幹を成す育成思想やトップチームの目標、クラブの改革など、ビジョンが説明された。

 

 続いて第2部がスタート。愛媛FCレディースの監督やコーチ、選手たちがBGMに乗ってステージに登場。会場は一気に華やかな雰囲気に包まれた。

 

 まず、新監督に就任された徳永尊信さんが挨拶。「私たちは大きく2つの目標を掲げています。1つ目の目標は、リーグを優勝することです。なでしこ1部リーグで優勝します! 2つ目の目標は、情熱と美しさをピッチ上で体現することです。皆さんと一緒に夢と感動を共有していければ、私達にとって最高の喜びです。今シーズンも熱い応援を宜しく御願いします!」とコメントされた。

 

 選手紹介などが進む中、愛媛FCレディースのキャプテンと副キャプテンが発表された。2022シーズンの副キャプテンは、三木良美選手と平塚万貴選手。キャプテンも、昨年に引き続き、松本苑佳選手が務めることになった。

 

 松本キャプテンは「応援してくださる皆様が、これからも応援し続けたい、応援して良かったと思えるチームにしていきたいと思います。伝統を大切にしながら新たな色を加えて、最高のチームにしていけるように、一丸となって頑張っていきますので、今シーズンも応援、宜しく御願い致します。」と挨拶。

 

 また、今季から新しく設けられた「ポジティブエナジャイザー(positive energizer)」という役職も紹介された。

 

 

【ポジティブエナジャイザーとは、組織や職場にポジティブなエネルギーをもたらす人。「この人といると元気になる・勇気が出てくる」というように、自らポジティブエネルギーを生み出して周りに良い影響を与えられる人のこと。】

 

 この役職には村上朱音選手と安藤百合香選手が就任することが発表された。登壇した2人は、モノマネや歌などのパフォーマンスで会場を盛り上げた。

 

 

 第3部では、最初に愛媛FCトップチームの監督やスタッフが紹介された。新監督に就任した石丸清隆さんは「8年振りに愛媛FCの監督として、また皆さんと一緒に戦っていける事を大変嬉しく思います。(1月から)生まれ変わった愛媛FCを見せられるように日々、努力しています。攻撃的なサッカーをするには、少し時間が掛かるとは思いますので、温かく見守っていただきたい。その中で勝負に拘り戦う選手たちやチームの姿を見てもらいたいです。ファンやサポーターの皆様と最高でワクワクとしたシーズンにしたいと思います。1年間、応援宜しく御願い致します!」と挨拶。

 

 イベントが進み、トップチームの選手たちがBGMに乗ってステージに登場。観客から大きな拍手で迎えられた。選手全員が登壇した後、改めて新加入選手が紹介された。

 

2022シーズンの新加入選手は以下の通り。

・GK(背番号1)徳重健太選手(前所属:V・ファーレン長崎)

・DF(背番号2)鈴木大誠選手(前所属:徳島ヴォルティス)

・MF(背番号6)佐々木匠選手(前所属:ベガルタ仙台)

・MF(背番号10)小原基樹選手(前所属:東海学園大学)

・DF(背番号15)大城蛍選手(前所属:Y.S.C.C.横浜)

・MF(背番号17)茂木駿佑選手(前所属:FC琉球)

・FW(背番号18)進昴平選手(前所属:ザスパクサツ群馬)

・MF(背番号20)矢田旭選手(前所属:ジェフユナイテッド千葉)

・GK(背番号21)黒川雷平選手(前所属:愛媛FC U-18)

・FW(背番号22)松田力選手(前所属:セレッソ大阪)

・MF(背番号24)佐藤諒選手(前所属:FCティアモ枚方)

・GK(背番号31)板橋洋青選手(前所属:サガン鳥栖)

・DF(背番号33)小川大空選手(前所属:大阪体育大学)

・DF(背番号37)森下怜哉選手(前所属:FC町田ゼルビア)

・DF(背番号46)森脇良太選手(前所属:京都サンガFC.)

・FW(背番号49)大澤朋也選手(前所属:大宮アルディージャ)

 

 選手たちの紹介と共に、楽しいトークコーナーなども挟みつつイベントは終盤へと進む。レディースチームと同様にトップチームにも「ポジティブエナジャイザー」が設けられ、森脇良太選手と佐藤諒選手の就任が発表された。紹介を受け、森脇選手は「チームが1年間戦う中で、色んな状況があると思うが、そんな中でもチームに良い風を吹かしていけるように頑張っていきたい。」とコメント。

 

 その後、愛媛FCトップチームのキャプテンと副キャプテンが発表された。2022シーズンの副キャプテンには、栗山直樹選手と矢田旭選手、佐々木匠選手の3人が就任。キャプテンは、ベテランの徳重健太選手が務めることになった。徳重キャプテンは「今シーズンの目標であるJ3優勝&J2復帰へ向けて、石丸監督のもと選手・スタッフ、一致団結して練習に日々、励んでいます。J1・J2が先に開幕しましたが、来シーズンは愛媛FCがまた、あの舞台に戻れるように、今シーズン応援してくださる皆さんと一緒に戦っていきます。今年1年、宜しく御願い致します!」と挨拶されていた。

 

 イベントの最後はポジティブエナジャイザーの2人(森脇選手&佐藤選手)が音頭を取り、観客と一緒に手拍子でキックオフフェスタを締め括った。

 

 いよいよ開幕を迎えた新シーズン。トップチームやレディースチームには今季から「ポジティブエナジャイザー」という役職が設けられたが、私たちサポーターも様々な形で、クラブやチームに向けてポジティブなエネルギーを与えられる存在でなければならない。掲げられた目標を達成するためにも、チーム内のポジティブエナジャイザーを上回る程の前向きな気持ちと情熱を持って、この2022シーズンも選手達を後押ししていきたい。

<松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール>

1967年5月14日、愛媛県松山市出身。愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。


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