カープ戦実況歴20年を超えるRCC(中国放送)・坂上俊次アナウンサーの新刊『眼力 カープスカウト 時代を貫く“惚れる力”』(サンフィールド)が好評発売中です。第5回広島本大賞を受賞した『優勝請負人―スポーツアナウンサーが伝えたい9つの覚悟』(本分社)ほか、多数の“カープ本”を上梓している坂上アナウンサー。今作では、カープが誇る「スカウト」たちの仕事に斬り込んでいます。

 

 苑田聡彦、松本有史、尾形佳紀、鞘師智也らスカウトたちの“眼差し”から動き出していく、選手たちの人生。「点」でなく「線」でアマチュア時代を追いかけ、「運」よりも「縁」を信じて指名する――。いくつもの理由が絡み合い、スカウトたちは選手をプロの世界へと導きます。2013年、ドラフト2位で入団した鈴木誠也(現カブス)に“惚れた”のは、尾形スカウトでした。

 

<2位で他の選手を指名したら、誠也を獲るチャンスがなくなるかもしれません。僕は鈴木誠也が欲しかったんです>(尾形佳紀談・同著より)

 

 キャリア45年目を迎えた苑田スカウトをはじめとするカープスカウト陣のこだわりや、ドラフト秘話の数々が詰まった本書。読者の皆さんも“目からウロコ”の気分になること請け合いです。

 

(文/古澤航)

 

第一部 カープドラフト10年史

 第1章 コロナ禍の奔走

 第2章 時代を貫く“惚れる力”

 第3章 下位指名で発揮するスカウト力

 

第二部 受け継がれる苑田の「惚れる力」

 第4章 苑田の土台

 第5章 不変の流儀

 第6章 惚れる力

 最終章 レジェンドが残したもの

 

(株式会社サンフィールド/1,600円+税/坂上俊次著)