日本勢、14年ぶり決勝進出ゼロ 〜ダイハツ・ジャパンオープン〜

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 国際バトミントン連盟(BWF)ワールドツアー「ダイハツ・ジャパンオープン2025」(ジャパンOP)各種目準決勝が19日、東京体育館で行われた。4強入りした女子シングルスの山口茜(再春館製薬所)、郡司莉子(同)、女子ダブルスの志田千陽&松山奈未組(同)、男子シングルスの渡邉航貴(BIPROGY)は、いずれもストレート負けを喫した。決勝進出者ゼロは2011年大会以来、14年ぶり。

 この日の第7試合、男子シングルス準決勝で渡邉が昨年の優勝者・アレックス・ラニエ(フランス)にストレート負け。最終日にホスト国の選手はコートに登場しないことが決まった。日本勢の優勝者ゼロは16年以来、9年ぶり。2012年の女子シングルスで準優勝した廣瀬栄理子以降、中止となった20、21年大会を除き、続けてきた決勝進出も途切れた。

 

 日本勢最後の出番となった渡邊は、そのプレッシャーについて報道陣から問われると、こう答えた。
「メッチャありました。茜ちゃんたちは“流れを悪くしてごめん”みたいな感じだったけど“大丈夫! ラストサムライ、頑張ってきます!”という感じで出て行ったんですけど……。全然、アレックスの方が元気でした」

 2日連続で1時間を超えるファイナルゲームを制してきた渡邉も、世界ランキングで格上(渡邉21位、ラニエ8位)の20歳に屈した。

 

「もう2、3本我慢できていれば、アレックスは嫌がったはずです。でも、こっちが1、2本で我慢をやめてしまった。それで相手が楽になって、どんどんスピードを上げてきた。もっと自分から先手を取りたかったですね。体が動かないというより、メンタル面ですごく我慢しなければいけないと思って試合に入ったので、長いラリーをすると、“これをもう1回やらないといけないのか……”とネガティブな気持ちになってしまいました」

 第1ゲームは粘り強く戦うも19-21で落とすと、第2ゲームも15-21で押し切られた。それでも久々のワールドツアー上位大会でのベスト4入り。「最近、全然いい結果を残せていなかったので、ポジティブに捉えられる部分もあります。もちろん、優勝できればよかったですけど、ここまでこられたことはいいこと。また反省をして、もっと強くなりたいです」と前を向いた。

 

 8月の世界選手権を最後にペアを解消することを発表している“シダマツペア”こと志田と松山は、パリオリンピック3位決定戦で勝利したパーリー・タン&シナーフ・ムラリサラン組(マレーシア)との準決勝に臨んだが、ストレートで敗れた。

 

 会場からのシダマツコールを背に受けながらプレーしたが、なかなかリズムに乗れなかった。志田が「今日もたくさんのシダマツタオルが見え、ずっと声を出して応援してくれた。“一緒に戦ってくれている”と感じました。負けるにしても、もう少し競りたかったし、もうちょっと楽しい試合をしたかったという悔いはありますけど、この1週間を通して“シダマツ”らしさも見せられた」と振り返れば、松山は「本当に幸せな空間だと思うので、勝てなかったことだけがすごく悔しいです」と語った。

 

 意外にもジャパンOP初の4強入り。練習を7月に始めたばかりとあって、志田も「むしろ出来すぎなくらいと思う。あまり悲観的にならずに、プラスに捉えたいです」と感触は悪くない。22日からの中国オープンで出場し、ペアラストとなる世界選手権に臨む。

 

 女子シングルスは世界ランキング32位の郡司が同1位のアン・セヨン(韓国)、同3位の山口が2位の(中国)にストレート負け。郡司は初出場ながらベスト4入りを果たした。山口も5度目のジャパンOP制覇こそ逃したものの、ワールドツアーで安定して4強入りしている点は流石である。

 

 郡司は今大会、初戦でパリオリンピック銅メダルのグレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)、準々決勝でも世界ランク4位のハン・ユエ(中国)にストレート勝ちした。快進撃を見せていたが、この日の相手アン・セヨンは高い壁となった。「甘い球がきたと思い、食いついたらカウンターを食らう。動きを読んで球出しをしているなと思いました。自分がいい体勢で入っても、自信を持って打った球をうまくかわされて、自分がどんどんきつくなる流れが多かった。チャンスがチャンスがじゃなくなるような。レシーブの差を感じました」

 

 ケガに泣いてきた19年世界ジュニア女王が開花の兆しを見せた。「これが続けられるように、気を引き締め直したい」。中国オープンでの上位進出を狙う。

 

 3月の全英オープン、5月のマレーシアマスターズ、シンガポールオープン、6月のインドネシアオープンとベスト4が続く山口は、女子シングルス最多4度の優勝を誇るジャパンOPでも準決勝で敗れた。
「準決勝まで来られているところと、準決勝以上にいけていないところが、どちらも現実としてある。それ以上と思えば現状維持では全然ダメですけど、ここを崩さない、それ以下にならないというところも大事だとは思う」

 

(文・写真/杉浦泰介)

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