第171回 愛媛・星野おさむ「河原純一は先発で復活へ」
開幕までの実戦は9日のオリックス2軍との交流試合を残すのみ。シーズンに向けて戦う態勢は徐々に整いつつあります。オープン戦前に守備のフォーメーションや実戦を想定した練習が不十分だったため、残りの2週間でその部分を徹底していくことになりそうです。
ピッチャーに関しては昨季、14勝をあげ、防御率トップ(1.91)だった小林憲幸に、広島から派遣された池ノ内亮介が先発の2本柱になりそうです。池ノ内は3月31日の高知とのオープン戦で先発しました。サイドから投げるボールは、スピードこそアイランドリーグのピッチャーと変わりませんがキレがあります。実戦を重ねることでコントロールのバラつきを抑えられれば、このリーグでは十分活躍できるでしょう。
ゴールデンウィークなどで連戦が続くことを考えれば、先発は4枚必要です。その3番手、4番手には古舘数豊と河原純一を考えています。河原の先発プランには驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、これは彼の現状のコンディションを考慮してのものです。
昨季の河原にはリリーフでフル回転してもらうことを期待していましたが、なかなか状態が上がらず、10試合の登板にとどまりました。今季も同じようなことが続けば、NPB復帰はもとより、チームの戦力としても計算が立ちません。河原には長年の経験から、あらかじめ登板日を伝えておけば、それに合わせて調整する術は心得ています。連投が難しいのであれば、間隔を空けながら、まとまったイニングを投げてもらったほうがいいのではないか。そう考え、彼に先発を任せることにしました。
河原が先発として、しっかり役目を果たしてくれると、ピッチャー陣の中で先発、リリーフと明確に分担ができます。その意味では、彼が今季のキーマンのひとりになると言っていいでしょう。
リリーフ陣では抑えを当面は若い選手に任せるつもりです。実力や経験を考えれば、オリックスから戻ってきた西川雅人が上なのは分かっています。しかし、西川頼みでは若手を伸ばすことができません。現時点で、候補に挙がっているのは、新人右腕の橋本隼、左の中村太紀、香川から移籍した伴和馬の3名。それぞれ体力面、技術面で課題はありますが、緊迫した場面を抑える中で誰かが出てくれればうれしいです。開幕直後はこの3名を日替わりで使っていくことになるでしょう。
日替わりになりそうなのはバッテリーを組むキャッチャーも同様です。昨年の実績を考えれば宏誓が1番手ですが、前回紹介したように鶴田都貴は打撃が良く、飯田卓もキャッチャーで勝負させたい選手です。扇の要は本来は固定すべきかもしれませんが、当面は相手との兼ね合いやコンディションを考えながらローテーションを組む感じになるでしょう。試合を重ねるうちに、3選手ともに切磋琢磨しながら結果を出してほしいと思っています。
打順に関しては1番と4番はしばらく固定して起用し続けたいと考えています。1番はキャプテンの高田泰輔、4番は昨季の本塁打王・金城雅也です。高田はこれまで打力をウリに振りまわすスタイルでしたが、昨季の終わりごろから足も使えるタイプに自らを変えてきました。昨季、終わってみればチームトップの27盗塁をあげたのが、何よりの証です。
ならばリードオフマンとして、足を生かすことを徹底して磨いてほしい。これが高田を1番に起用する最大の狙いです。機動力を駆使するには、出塁しなくては話になりません。トップバッターとして、まずは塁に出ることを考えて打席に入る。それがさらなるレベルアップにつながると見ています。
金城は昨季7本塁打を放ちましたが、出場は47試合とレギュラーの座を確保したわけではありません。常時、試合に出れば10本以上のホームランを打てる力があるにもかかわらず、ポジションを獲れないのは確率の低さです。昨季の打率は1割台。その前年も2割ちょっとでした。
4番の役割は、打点を稼ぎ、ポイントゲッターになることです。そのためには必然的に率を高めることを考えなくてはいけないでしょう。中軸に座ることで、より金城には内容にこだわったバッティングを期待したいものです。
オープン戦で各球団と対戦してみて、戦力的にどのチームも大きな差はないと感じます。問われるのはチーム力です。戦力的に劣っていても、チーム一丸となれば勝てるのが野球のおもしろさ。今季の愛媛は、これまで以上にチーム力を重視して戦うつもりです。
全員がひとつになって戦うことで全体のレベルを上げ、1試合1試合を勝ちながら、選手が育ってくる。そういった流れができるのが理想です。開幕戦は13日に新居浜で高知を迎えます。今季もたくさんの応援、よろしくお願いします。
<星野おさむ(ほしの・おさむ)プロフィール>:愛媛マンダリンパイレーツ監督
1970年5月4日、埼玉県出身。埼玉県立福岡高を経て、89年にドラフト外で阪神に入団。内野のユーティリティープレーヤーとして、93年に1軍デビューを果たすと、97年には117試合に出場。翌年には開幕スタメンで起用される。02年にテストを経て近鉄へ。04年に近鉄球団が合併で消滅する際には、本拠地最終戦でサヨナラ打を放つ。05年に分配ドラフトで楽天に移籍し、同年限りで引退。06年からは2軍守備走塁コーチ、2軍打撃コーチなどを務めた。11年より愛媛の監督に就任。
ピッチャーに関しては昨季、14勝をあげ、防御率トップ(1.91)だった小林憲幸に、広島から派遣された池ノ内亮介が先発の2本柱になりそうです。池ノ内は3月31日の高知とのオープン戦で先発しました。サイドから投げるボールは、スピードこそアイランドリーグのピッチャーと変わりませんがキレがあります。実戦を重ねることでコントロールのバラつきを抑えられれば、このリーグでは十分活躍できるでしょう。
ゴールデンウィークなどで連戦が続くことを考えれば、先発は4枚必要です。その3番手、4番手には古舘数豊と河原純一を考えています。河原の先発プランには驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、これは彼の現状のコンディションを考慮してのものです。
昨季の河原にはリリーフでフル回転してもらうことを期待していましたが、なかなか状態が上がらず、10試合の登板にとどまりました。今季も同じようなことが続けば、NPB復帰はもとより、チームの戦力としても計算が立ちません。河原には長年の経験から、あらかじめ登板日を伝えておけば、それに合わせて調整する術は心得ています。連投が難しいのであれば、間隔を空けながら、まとまったイニングを投げてもらったほうがいいのではないか。そう考え、彼に先発を任せることにしました。
河原が先発として、しっかり役目を果たしてくれると、ピッチャー陣の中で先発、リリーフと明確に分担ができます。その意味では、彼が今季のキーマンのひとりになると言っていいでしょう。
リリーフ陣では抑えを当面は若い選手に任せるつもりです。実力や経験を考えれば、オリックスから戻ってきた西川雅人が上なのは分かっています。しかし、西川頼みでは若手を伸ばすことができません。現時点で、候補に挙がっているのは、新人右腕の橋本隼、左の中村太紀、香川から移籍した伴和馬の3名。それぞれ体力面、技術面で課題はありますが、緊迫した場面を抑える中で誰かが出てくれればうれしいです。開幕直後はこの3名を日替わりで使っていくことになるでしょう。
日替わりになりそうなのはバッテリーを組むキャッチャーも同様です。昨年の実績を考えれば宏誓が1番手ですが、前回紹介したように鶴田都貴は打撃が良く、飯田卓もキャッチャーで勝負させたい選手です。扇の要は本来は固定すべきかもしれませんが、当面は相手との兼ね合いやコンディションを考えながらローテーションを組む感じになるでしょう。試合を重ねるうちに、3選手ともに切磋琢磨しながら結果を出してほしいと思っています。
打順に関しては1番と4番はしばらく固定して起用し続けたいと考えています。1番はキャプテンの高田泰輔、4番は昨季の本塁打王・金城雅也です。高田はこれまで打力をウリに振りまわすスタイルでしたが、昨季の終わりごろから足も使えるタイプに自らを変えてきました。昨季、終わってみればチームトップの27盗塁をあげたのが、何よりの証です。
ならばリードオフマンとして、足を生かすことを徹底して磨いてほしい。これが高田を1番に起用する最大の狙いです。機動力を駆使するには、出塁しなくては話になりません。トップバッターとして、まずは塁に出ることを考えて打席に入る。それがさらなるレベルアップにつながると見ています。
金城は昨季7本塁打を放ちましたが、出場は47試合とレギュラーの座を確保したわけではありません。常時、試合に出れば10本以上のホームランを打てる力があるにもかかわらず、ポジションを獲れないのは確率の低さです。昨季の打率は1割台。その前年も2割ちょっとでした。
4番の役割は、打点を稼ぎ、ポイントゲッターになることです。そのためには必然的に率を高めることを考えなくてはいけないでしょう。中軸に座ることで、より金城には内容にこだわったバッティングを期待したいものです。
オープン戦で各球団と対戦してみて、戦力的にどのチームも大きな差はないと感じます。問われるのはチーム力です。戦力的に劣っていても、チーム一丸となれば勝てるのが野球のおもしろさ。今季の愛媛は、これまで以上にチーム力を重視して戦うつもりです。
全員がひとつになって戦うことで全体のレベルを上げ、1試合1試合を勝ちながら、選手が育ってくる。そういった流れができるのが理想です。開幕戦は13日に新居浜で高知を迎えます。今季もたくさんの応援、よろしくお願いします。
<星野おさむ(ほしの・おさむ)プロフィール>:愛媛マンダリンパイレーツ監督
1970年5月4日、埼玉県出身。埼玉県立福岡高を経て、89年にドラフト外で阪神に入団。内野のユーティリティープレーヤーとして、93年に1軍デビューを果たすと、97年には117試合に出場。翌年には開幕スタメンで起用される。02年にテストを経て近鉄へ。04年に近鉄球団が合併で消滅する際には、本拠地最終戦でサヨナラ打を放つ。05年に分配ドラフトで楽天に移籍し、同年限りで引退。06年からは2軍守備走塁コーチ、2軍打撃コーチなどを務めた。11年より愛媛の監督に就任。