錦織、フルセットの末に敗れ連覇ならず 〜テニス楽天ジャパンオープン〜
テニス楽天ジャパンオープン5日目、錦織圭は世界ランク17位のニコラス・アルマグロ(スペイン)と対戦した。第1セット、一時はゲームカウント5−3とリードするも、タイブレークに持ち込まれ、落としてしまう。第2セットは接戦の末に奪ったが、最終セットの途中からは腰痛で足が止まり、本来のプレーができないまま負けを喫した。
持病の腰痛が悪化
「最後は打った後にポジションに帰れないほど、どうしようもなかった……」
錦織の腰は限界にきていた――。最終セット、3ゲームを終えたところで錦織は治療のためのタイムを要求し、腰をマッサージした。なんとかプレーを続行したものの、徐々に錦織の動きは鈍り始める。ゲームカウント3−3で迎えた7ゲーム目はミスが目立ち、ブレークされてしまう。アルマグロが8ゲーム目をキープして5−4とリードされた後の9ゲーム目はサーブをする余力も残っていなかった。常時190キロ以上出るファーストサーブが、150〜160キロにとどまり、その姿は明らかに弱々しかった。
もう4、5年の付き合いだという持病の腰痛が発生したのは、シングルス1回戦終了後のことだったという。
「連戦が続くと、痛みが出てくる。特に今年の夏からはひどくなっていて、1、2試合やると、痛くなる」
だが、試合前の調子は決して悪くはなかった。前日の2回戦は心の内では「もうダメかもしれない」と弱気になるほど、腰の痛みが悪化していたが、今朝起きた時には痛みは和らいでいた。
そのため、「集中して試合に入れた」錦織は、スロースタートだった1、2回戦とは違い、出だしから気合いの入ったプレーで観客を魅了した。相手のアルマグロは錦織の予想通り、これでもかというほど、フラット系の打球を叩きつけてきた。しかし、錦織も決して負けてはいない。深いボールで相手を下がらせ、速い打球で決めたかと思えば、相手が前にきたところに技ありのロブを上げたり、隙あらばダウン・ザ・ラインを決めるなど、多様な攻撃で対抗した。
「この試合のキーポイントだった」のは第1セット、5−4と錦織リードで迎えた10ゲーム目だった。このゲームを取れば、第1セットを先取することができる大事な場面だった。だが、錦織にミスが続き、デュースの末に落としてしまう。5−5と並ばれ、結局タイブレークまでもつれこんだこのセットを奪うことができなかった。これが、最後に大きく響くことになる。
第2ゲームも両者ともに一歩も譲らない接戦となった。1ゲーム目をブレークされた錦織だったが、お互いにキープし続けた後の8ゲーム目、相手のミスに乗じてブレークバックを果たす。ここからまたキープが続き、ゲームカウント6−5と錦織リードで迎えた12ゲーム目、1ポイントごとに大歓声をあげる観客に乗せられるかたちでブレークに成功。セットカウント1−1と並んだ。
迎えた最終セットの出だしは錦織のサーブが冴え、優位に試合を進める。マッサージ後も、5ゲーム目まではサービスエースをたて続けに決めるなど、プレーに異変は感じられなかった。しかし、やはり“ごまかし”はそう長くは続かなかった。7ゲーム目をブレークされた後、錦織の動きは徐々に鈍くなっていった。結局、最後の9ゲーム目はサーブを打つことさえもままならないほど腰の状態は悪化しており、1ポイントも奪うことができなかった。
「どのくらいの大きさのケガなのか、正直、今は何もわからない。オフになれば、いろいろと調べてもらうと思うが、大きなケガでないことを祈るばかりだ」
トップ10入りの前に、錦織にとってまずははケガとの闘いに勝つことが求められそうだ。
<準々決勝>
ニコラス・アルマグロ2(7−6、5−7、6−4)1錦織圭
(文/斎藤寿子)
持病の腰痛が悪化
「最後は打った後にポジションに帰れないほど、どうしようもなかった……」
錦織の腰は限界にきていた――。最終セット、3ゲームを終えたところで錦織は治療のためのタイムを要求し、腰をマッサージした。なんとかプレーを続行したものの、徐々に錦織の動きは鈍り始める。ゲームカウント3−3で迎えた7ゲーム目はミスが目立ち、ブレークされてしまう。アルマグロが8ゲーム目をキープして5−4とリードされた後の9ゲーム目はサーブをする余力も残っていなかった。常時190キロ以上出るファーストサーブが、150〜160キロにとどまり、その姿は明らかに弱々しかった。
もう4、5年の付き合いだという持病の腰痛が発生したのは、シングルス1回戦終了後のことだったという。
「連戦が続くと、痛みが出てくる。特に今年の夏からはひどくなっていて、1、2試合やると、痛くなる」
だが、試合前の調子は決して悪くはなかった。前日の2回戦は心の内では「もうダメかもしれない」と弱気になるほど、腰の痛みが悪化していたが、今朝起きた時には痛みは和らいでいた。
そのため、「集中して試合に入れた」錦織は、スロースタートだった1、2回戦とは違い、出だしから気合いの入ったプレーで観客を魅了した。相手のアルマグロは錦織の予想通り、これでもかというほど、フラット系の打球を叩きつけてきた。しかし、錦織も決して負けてはいない。深いボールで相手を下がらせ、速い打球で決めたかと思えば、相手が前にきたところに技ありのロブを上げたり、隙あらばダウン・ザ・ラインを決めるなど、多様な攻撃で対抗した。
「この試合のキーポイントだった」のは第1セット、5−4と錦織リードで迎えた10ゲーム目だった。このゲームを取れば、第1セットを先取することができる大事な場面だった。だが、錦織にミスが続き、デュースの末に落としてしまう。5−5と並ばれ、結局タイブレークまでもつれこんだこのセットを奪うことができなかった。これが、最後に大きく響くことになる。
第2ゲームも両者ともに一歩も譲らない接戦となった。1ゲーム目をブレークされた錦織だったが、お互いにキープし続けた後の8ゲーム目、相手のミスに乗じてブレークバックを果たす。ここからまたキープが続き、ゲームカウント6−5と錦織リードで迎えた12ゲーム目、1ポイントごとに大歓声をあげる観客に乗せられるかたちでブレークに成功。セットカウント1−1と並んだ。
迎えた最終セットの出だしは錦織のサーブが冴え、優位に試合を進める。マッサージ後も、5ゲーム目まではサービスエースをたて続けに決めるなど、プレーに異変は感じられなかった。しかし、やはり“ごまかし”はそう長くは続かなかった。7ゲーム目をブレークされた後、錦織の動きは徐々に鈍くなっていった。結局、最後の9ゲーム目はサーブを打つことさえもままならないほど腰の状態は悪化しており、1ポイントも奪うことができなかった。
「どのくらいの大きさのケガなのか、正直、今は何もわからない。オフになれば、いろいろと調べてもらうと思うが、大きなケガでないことを祈るばかりだ」
トップ10入りの前に、錦織にとってまずははケガとの闘いに勝つことが求められそうだ。
<準々決勝>
ニコラス・アルマグロ2(7−6、5−7、6−4)1錦織圭
(文/斎藤寿子)