サッカー日本代表(FIFAランキング27位)は26日、ノエビアスタジアム神戸でボリビア代表(同70位)と親善試合を行い、1対0で勝利した。日本は途中出場したMF中島翔哉(アル・ドゥハイル)が後半31分に先制点を決めて逃げ切った。
“8番”の中島が決勝弾(神戸)
日本代表 1-0 ボリビア代表
【得点】
[日] 中島翔哉(76分)
森保一監督は4日前のコロンビア代表戦からスタメンを総入れ替えし、ボリビア戦に臨んだ。DF畠中槙之輔(横浜F・マリノス)は初出場で初スタメン。ワントップにはベルギーリーグで12得点を記録しているFW鎌田大地(シントトロイデン)が入った。
23分、右サイドのMF宇佐美貴史(デュッセルドルフ)が左サイドに開くMF乾貴士(アラベス)にサイドチェンジ。乾はカットインでペナルティーエリア内に侵入し、相手DFをひとりかわして右足でシュートを放つもののGKにセーブされた。
乾は25分、44分にも決定機を迎えたがシュートは枠外。好機を作りながらも決めきれない日本はスコアレスで試合を折り返した。
後半に入ると13分、鎌田にチャンスが訪れる。乾がドリブルでボールを運び、ペナルティーエリア手前の鎌田にラストパス。パスを受けた鎌田はトラップ後、右足インサイドでゴール右を狙ったが、惜しくも相手GKに阻まれた。
この3分後から立て続けに森保監督が交代のカードを切る。中島、MF堂安律(フローニンゲン)、MF南野拓実(ザルツブルク)、MF柴崎岳(ヘタフェ)らレギュラー組をピッチに投入した。
すると、31分。右サイドの堂安から中央の南野を経由し、左サイドの中島にパスが渡る。中島はペナルティーエリア左サイドに侵入し、左足のキックフェイントから右足を思い切り振り抜く。シュートは相手DFの股をすり抜けゴール左に突き刺さった。この2戦はMF香川真司(ベシクタシュ)に10番を譲り、8番を背負った中島がゴールという結果で存在感をアピールした。
この後、日本は危なげなく時計の針を進め、タイムアップ。ホームでの連敗を阻止した。
勝利したが浮かれてばかりもいられない。3月の2戦のテーマは日本代表の攻撃の軸を担うFW大迫勇也(ブレーメン)の代役探しだった。このシリーズ、FWで起用されたのは鈴木武蔵(北海道コンサドーレ札幌)と鎌田。両者にとっては絶好のアピールの機会となったが、ゴールという結果を残すことはできなかった。
日本は6月、ブラジルで開催されるコパ・アメリカに招待国として参戦する。大迫の所属するブレーメンは代表への選手派遣に難色を示している。“ポスト大迫”が見つけられないまま、日本はブラジルに乗り込むこととなった。
(文/大木雄貴)