サッカー日本代表は2日、パラグアイ代表と親善試合を行い4対1で勝利した。試合は前半36分にFW浅野拓磨(ボーフム)が先制点を決めた。42分にMF鎌田大地(フランクフルト)が追加点。後半に入ると14分にパラグアイに1点を返されるものの、15分にMF三笘薫(サンジロワーズ)が左足でゴールネットを揺らした。40分にはMF田中碧(デュッセルドルフ)がミドルレンジから得点し、試合を締めくくった。

 

 原口が2アシストの大活躍(札幌ドーム)

日本代表 4-1パラグアイ代表

【得点】

[日] 浅野拓磨(36分)、鎌田大地(42分)、三笘薫(60分)、田中碧(85分)

[パ] デルリス・ゴンサレス(59分)

 

 カタールW杯へ向けた個々のサバイバルが始まった。初招集のDF伊藤洋輝(シュツットガルト)、復帰組の鎌田、MF堂安律(PSV)、最終予選で出番が少なかったMF原口元気(ウニオン・ベルリン)らが先発に名を連ねた。

 

 前半36分、DF伊藤洋輝のロングフィードを浅野が胸でMF原口元気(ウニオン・ベルリン)に落とす。原口がドリブルで時間をつくると相手DFラインの裏を狙う浅野へスルーパスを通す。浅野はワントラップすると飛び出したGKを鼻先でかわすような技ありループで先制点を決めた。

 

 42分、MF堂安律(PSV)が右サイドからクロスを入れる。これに鎌田がヘディングで合わせて2点目を奪った。

 

 森保一監督は後半頭からFW前田大然(セルティック)、DF中山雄太(ズヴォレ)、DF板倉滉(シャルケ04)を投入した<アウトは浅野、MF遠藤航(シュツットガルト)、DF吉田麻也(サンプドリア)>。前田はセンターフォワード、中山が左サイドバックに入り、伊藤がセンターバックにスライドした。

 

 後半14分にパラグアイに1点を返されたが、その1分後に豪州戦でカタール行きのゴールを決めたドリブラーが魅せた。センターサークル付近で原口がドリブルでキープし、左に開いた三笘にラストパス。三笘はワントラップするとGKの位置を冷静に見極め左足でふわりとボールをすくい、ゴール右に流し込んだ。

 

 得点直後、2アシストを決めた原口はお役御免となり、MF田中碧(デュッセルドルフ)がピッチに投入された。

 

 締めはその田中だった。FW前田大然(セルティック)がエリア内で粘り鎌田へつなぐ。鎌田がペナルティーエリア外の田中へパスを送る。田中は右足を振り抜くとシュートはゴール左に突き刺さった。

 

 この試合では鎌田と堂安の復帰組が結果を残した。鎌田はインサイドハーフで存在感を示したことは本人にとっても大きいだろう。右ウイングの絶対的レギュラーのMF伊東純也とポジションを争う堂安も見事なアシストを披露した。

 

 最終予選ではクローザー役を担っていた原口が2アシストと躍動した。今シーズン、所属先のウニオン・ベルリンではインサイドハーフとして攻守で貢献した。フィジカルコンタクトにも強く、長いランニングでペナルティーエリア内に入り込める背番号8は対戦相手のレベルが上がれば上がるほど存在感が増すだろう。カタールのピッチでは原口が先発に返り咲いていることに期待したい。

 

(文/大木雄貴)