日本サッカー協会は20日、6月にブラジル代表戦を含む4試合に臨むメンバー28名を発表した。ヨーロッパリーグ(EL)優勝を経験したMF鎌田大地(フランクフルト)やMF堂安律(PSV)が代表復帰を果たした。また、シュツットガルトのDFラインでレギュラーを確保したDF伊藤洋輝が初選出された。

 

 身長188センチ、左利きの伊藤がA代表に初選出された。昨年6月にジュビロ磐田からドイツ1部のシュツットガルトに移籍するとDFとしてレギュラーを奪取した。元々はボランチの選手だが、センターバックとサイドバックをこなす器用さを持ち合わせる。

 

 森保一監督は23歳の若手DFをこう評価した。

「今年、所属クラブでDFとして試合に出続けました。守備では屈強な相手FWを止め、ボールを持てば攻撃の起点として活躍していた。(かつて世代別代表で伊藤を招集して)ボランチで起用したが、その時と比べて守備力は格段に上がっている」

 

 左利きで守備のマルチロールとなるとDF中山雄太(ズヴォレ)と枠を争うことになるだろうか。彼らのような選手がいれば、試合中の“可変”もスムーズになるはずだ。

 

 また、所属クラブでタイトルを獲得した鎌田と堂安が復帰を果たした。鎌田はEL優勝、堂安はKNVBカップ優勝に貢献した。タイトル獲得を機に一皮むけていることを森保監督は期待する。

 

「2人は所属クラブで自分の存在価値を示し、良いプレーをしていた。タイトルを獲ることで得られた自信は間違いなく選手を成長させる。さらに向上心を見せてくれることに期待したいです」(森保監督)

 

 日本代表は6月、キリンチャレンジカップ2022の2試合(6/2パラグアイ代表戦@札幌ドーム、6/6ブラジル代表戦@国立競技場)とキリンカップサッカー2022の2試合(6/10ガーナ代表戦@ノエビアスタジアム神戸、6/14チリ代表もしくはチュニジア代表戦@パナソニックスタジアム吹田)に臨む。

 

 この6月シリーズで、森保監督は世界仕様の戦術を選手たちに落とし込めるか――。

 

(文/大木雄貴)

 

<日本代表メンバー>

GK

川島永嗣(ストラスブール)

権田修一(清水エスパルス)

シュミット・ダニエル(シントトロインデン)

大迫敬介(サンフレッチェ広島)

 

DF

長友佑都(FC東京)

吉田麻也(サンプドリア)

谷口彰悟(川崎フロンターレ)

山根来視(川崎フロンターレ)

板倉滉(シャルケ04)

中山雄太(ズウォレ)

冨安健洋(アーセナル)

伊藤洋輝(シュツットガルト)

菅原由勢(AZ)

 

MF/FW

原口元気(ウニオン・ベルリン)

柴崎岳(レガネス)

遠藤航(シュツットガルト)

伊東純也(ヘンク)

浅野拓磨(ボーフム)

南野拓実(リバプール)

古橋享梧(セルティック)

守田英正(サンタ・クララ)

鎌田大地(フランクフルト)

三笘薫(ユニオン・サンジロワーズ)

前田大然(セルティック)

堂安律(PSV)

上田綺世(鹿島アントラーズ)

田中碧(デュッセルドルフ)

久保建英(マジョルカ)