サッカーキリンカップ2022決勝・日本代表対チュニジア代表戦が14日、パナソニックスタジアムで行われ、日本はチュニジアに0対3で敗れた。試合は後半10分にMFモハメド・アリ・ベン・ロムダンにPKを決められ先制を許した。31分にはDFラインの連係が甘くなったところからMFフェルジャニ・サシに押し込まれた。さらに終了間際にはFWイサム・ジェバリに強烈なミドルシュートを決められ、日本はタイトルを逃した。

 

 遠藤が徹底マークされ、日本苦しむ(吹田)

日本代表 0-3 チュニジア

【得点】

[チ] モハメド・アリ・ベン・ロムダン(55分)、フェルジャニ・サシ(76分)、イサム・ジェバリ(90+3分)

 

 試合開始から相手のFWタハ・ヤシン・ケニシらが日本の中盤の底を務めるMF遠藤航(シュツットガルト)を徹底的にマークしてきた。これにより、日本は思うように左右や前にボールをつけられなかった。

 

 そんな苦しい中でも前半35分、日本にビッグチャンスが訪れた。右サイドをMF伊東純也(ヘンク)が突破し、クロスを供給。これにファーサイドに走り込んだMF鎌田大地(フランクフルト)が反応するものの、右足のシュートはジャストミートせず。あとは押し込むだけだったが、好機を逃した。

 

 後半8分、左サイドバックの伊藤洋輝(シュツットガルト)がインターセプトを狙うが失敗し、自陣ペナルティーエリア内にボールが転がる。セカンドボールをケニシと吉田麻也(サンプドリア)が追いかける。吉田はスライディングを試みるが先に体を入れたケニシの足を引っかけてしまい無情にもファウルを取られた。このPKをロムダンに左に蹴り込まれ、日本は先制を許した。吉田が無理にスライディングせずにカバーに入った板倉滉(シャルケ04)に対応を任せればPKは免れたかのように見えた場面だった。

 

 31分も日本守備陣の連係が取れていない間に失点した。ロングボールのこぼれ球を吉田、板倉、GKシュミット・ダニエル(シントトロイデン)が譲り合うかたちになった。これをMFユセフ・ムサクニが猛ダッシュし、右サイドゴールラインギリギリのところでボールを拾うとゴール中央に折り返される。最後はジェバリに押し込まれ、万事休す。何とも勿体ないかたちで立て続けに失点し、キリンカップを逃した。

 

(文/大木雄貴)