経験を力に変え、いざ「跳戦」の舞台へ!

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 さる6月8日に大田スタジアムで行われた、都市対抗野球・東京都2次予選の第4代表決定戦。セガサミーは、明治安田生命に6対0で勝利し、3年連続の本大会出場を決めました。本大会初戦の相手はHonda鈴鹿(鈴鹿市)に決定。東京ドームでの戦いにも、ぜひご注目ください。

 

頼もしい舘の成長

 鷺宮製作所との第1代表決定戦に敗れた後、NTT東日本との第2代表、JR東日本との第3代表決定戦を僅差で落とし、8日の試合は少しスタメンを変えて臨みました。2020年に私が監督となって以降、チームは2年連続で都市対抗ベスト4。「超戦」(20年)、「頂戦」(21年)、「跳戦」(22年)とスローガンを“進化”させながら、より上位を狙い戦ってきました。

 

 当初はセガサミー初の第1代表を目指していましたから、選手たちにも当然プレッシャーはあったはずです。ただ、相手の明治安田生命は2年間、都市対抗の本大会出場から遠ざかっていたわけですから、私たち以上に硬くなっていたと思いますよ。実際、相手先発の高杉勝太郎投手は、なかなかストライクが入らず、初回に2つのフォアボールを出しました。

 

 やはりピッチャーの立ち上がりというのは、プロ野球も含めて難しいものです。だからこそ攻撃する側は、そこで生まれる先制機を何としても生かしたいところ。その点、明治安田生命戦はフォアボールを絡めつつ、澤良木喬之や中川智裕らのヒットで序盤に5点を取れたのは大きかったと思います。

 

 守りについては、先発の舘和弥が6回無失点で、しっかりとゲームメークしてくれました。エースの草海光貴に次ぐ先発の柱として、本当によく成長してくれた舘。投球のテンポや、ストライク率も非常にいいですから、守る野手とのリズムも合います。やっぱり守備の時間が短ければ短いほど、攻撃の歯車は噛み合ってくるものですからね。

 

応援されてナンボ

 プロ野球に目を向けると、大阪ガス出身の阪神・近本光司選手が26試合連続安打中(6月30日時点)と当たっています。近本選手は4年目ですが、社会人からプロに行く場合、野手なら打率2割8分くらいのコンタクト率は求められますよね。それに加えて、二遊間であれば「安定した守備」、外野であれば「一発が期待できる」というようなポイントが、ドラフトでは評価の対象になると言われています。

 

 ただ、実際のところは、そうしたドラフト戦略もチームによって異なりますからね。一番大切なのは、自分の特徴をしっかり理解して、長所をアピールできる選手になることでしょう。プロに入って活躍するためには、やはり1軍に上がればすぐに結果を出して、レギュラーに食い込んでいけることが重要ですから。

 

 あとは、監督に信頼されるプレーヤーになること。チームの外から見ていて「いいなあ」と言われる選手でも、中から見ている印象は、また違っていたりします。ですから、プロで戦うために“他の選手のマネをしなさい”というのはありません。とにかく、応援したいと思ってもらえるだけの、魅力のあるプレーヤーになることです。何と言っても子供の頃からの「夢」ですからね、プロ野球選手というのは。

 

 話を都市対抗に戻すと、まずは7月20日、Honda鈴鹿戦の勝利に全力を尽くしていきたいと思います。実力差に関係なく、初戦というのは何が起こるか分かりません。相手投手も、ほとんどが初対決という中で、Honda鈴鹿に関して言えば、Hondaグループ同士で情報を共有してくるはずです。だからこそ、セガサミーとしても予選の戦いを含め、しっかり経験を力に変えていきますよ。

 

 それでは今回のコラムはこのへんで!来月、読者の皆さんにいい報告ができるよう、精一杯、東京ドームで戦ってきます。

 

<このコーナーは毎月1日更新です>

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