近年、健康な腸内環境をつくるための「腸活」が注目されています。当サイトでは6月から「腸活」をテーマとしたコーナーをスタートさせました。タイアップ企画のパートナーである野村乳業が開発した植物乳酸菌発酵エキス「マイ・フローラ」を数カ月間ゲストに試飲してもらい、当サイト編集長・二宮清純と計3回にわたっておなかの調子や体調の変化などについて語り合います。また試飲前後に腸内フローラの検査を行い、その結果についても報告します。今回のゲストは競泳女子200メートルバタフライ元日本代表でロンドン、リオデジャネイロ五輪と2大会連続で銅メダルを獲得した星奈津美さんです。

 

 海外遠征では細心の注意を!

 

二宮清純: 2015年の夏に取材させていただいた以来ですね。お久しぶりです。

星奈津美: お久しぶりです。その節は大変お世話になりました。

 

二宮: 今回は腸内環境についてお話を伺います。以前、対談した大山加奈さん、小椋久美子さんは現役時代に便秘で苦しんだそうです。星さんは現役時代、おなかに不調を感じたことはありましたか?

 : どちらかというと、緊張でおなかがゆるくなるタイプでした。試合の時はいつもゆるくなりましたが、タイムが落ちることはなかったので、あまりマイナスに捉えることはありませんでした。

 

二宮: 試合が終わるとおなかの調子はよくなるんですか?

 : ゆるさがなくなり1日に1~2回は通常の便が出ていたので“快腸”でしたよ。

 

二宮: 食事で何か気を付けていたことはありましたか。

 : 現役時代の多くをJISS(国立スポーツ科学センター)の合宿所で過ごしていました。そのため、普段からJISSの食堂で栄養バランスが整った食事を朝昼晩としっかり摂っていたのがよかったんだと思います。

 

二宮: 多くのトップアスリートがJISSの食事を絶賛していますよね。ところで、アスリートは海外遠征がつきものですが、海外でおなかの不調に悩まされたことは?

 : 私は気を付けていたので問題なかったのですが、中国遠征ではおなかをこわす選手もいました。水道水で洗った生野菜が原因だったようです。おなかがゆるくなりやすかった私は生野菜とフルーツを食べないように注意していました。また、うがいや歯磨きの際はミネラルウォーターを使っていました。

 

二宮: それにしても、競泳の選手たちは結構な頻度で中国に遠征に行くイメージがあります。なぜ中国が多いのでしょうか。

 : 高地でトレーニングができてかつ、日本との時差が少ないからなんです。心肺機能を高める高地トレーニングができるのはアスリートにとっては魅力的です。ただ、自分で自分のおなかを守るための努力はマストですね。

 

二宮: 星さんは現役時代からバセドウ病を患っていると公表されています。何歳で発症したのでしょうか。

 : 16歳の時です。高校1年の時に夏のインターハイで優勝し、全校生徒の前でスピーチをする機会がありました。それまでも大勢の前で話す機会は経験していたし、緊張するタイプではなかったんです。ところが、突然指や口が震えて話せなくなってしまった。その1カ月後にバセドウ病と診断されたので、それも症状の1つだったと思います。症状は個々様々で、私は動悸、多汗、強い倦怠感や疲労感、体重減少などです。

 

二宮: バセドウ病と診断された後もハードなトレーニングを行っていたんですか。

 : 中国へ高地トレーニングに行く前に検査をして「この数値なら中国に行ってOK」と許可をもらったんです。しっかり食べてトレーニングでかなり追い込みをかけていましたが、どんどん体重が落ちてしまいました。不安になり日本にいる医師に「このままトレーニングを続けて大丈夫か」と連絡を取ったんです。「出発前の数値から考えても急に悪化することは考えにくい。(体重の減少は)きちんと追い込めている証拠だから大丈夫」と返事をもらい安心しました。結果的に、遠征後に行われた2012年4月の日本選手権で2分4秒69と日本新記録を叩き出し、ロンドン五輪への出場権を掴みました。

 

二宮: 医師との信頼関係が重要なのは言うまでもありません。そして、ロンドン五輪では決勝で2分5秒48を記録し、銅メダルを獲得されました。この間の具体的な治療法は?

 : 16歳から24歳までは薬でコントロールしていました。ロンドン五輪あたりまでは順調に記録を伸ばせていたんですが、2014年9月のアジア大会頃から疲労感が強くなってきました。レース後には歩くのもやっとの状態でした。

 

二宮: それで手術を受けることにしたんですね。

 : リオデジャネイロ五輪を約2年後に控えた2014年11月に甲状腺全摘出の手術に踏み切りました。現役中に手術を受けたので大変でしたが、医師からは「術後、約1カ月で練習を再開できる」と説明を受け、安心して決断しました。

 

二宮: そういった苦難を乗り越え、リオデジャネイロ五輪でも銅メダルを獲得。大病を患ったにも関わらず五輪で2つもメダルを獲得されるわけですから、相当な努力をされたんでしょう。

 : 大変ではありましたが、コーチや周りの方々がバセドウ病のことを勉強し、理解してくれたことがとても励みになりました。医師とコーチのサポートがあってメダルを獲得できたので、本当に感謝しています。

 

 

 自己免疫疾患と腸内環境

 

二宮: 現役を退かれてから症状は落ち着いていますか?

 : 落ち着いています。甲状腺を全摘出したので毎日薬は飲んでいますが、特に大きな問題はないです。

 

二宮: バセドウ病を公表していることで世間からの反応はありますか。

 : 2018年にInstagramを開設しました。SNSのダイレクトメッセージを通じてバセドウ病に関する相談のメッセージをよくいただきます。

 

二宮: 差支えない程度で、どういったメッセージをいただいているのか教えていただけますか。

 : バセドウ病を患う子どもを持つ親御さんからのものが多いですね。主なメッセージの内容は甲状腺を摘出する前と後の体調の変化などについてです。16歳で発症した私でさえ医師から「年齢的に発症が早い」と言われましたが、中学生で患うケースもあるようです。

 

二宮: バセドウ病は自己免疫疾患の1つと言われています。自己免疫疾患と腸内環境の関係はあるんでしょうか。

山川千秋(野村乳業取締役): 腸内環境の乱れによって免疫機能に異常をきたすと、バセドウ病やリウマチなどの自己免疫疾患、花粉症やアトピーなどのアレルギー性疾患を引き起こしてしまう場合があるようです。また、現代人は腸内環境の乱れにつながる腸内細菌叢の多様性が低くなってきていると言われています。若い方に自己免疫疾患やアレルギー疾患が増えているのは、腸内環境と関連性があるのかもしれません。

 : もっと早く知っていればよかったです。

 

二宮: 現役時代は目に見えない重圧との戦いの連続だったでしょう。現役を引退し、プレッシャーから解放され、生活や体調面で変わった点はありますか。

 : 有難いことに引退直後はお仕事の依頼をたくさんいただきました。まだコロナ前だったこともあり食事会も多く、環境が変化したことが影響したのか、便秘になってしまったんです。

 

二宮: 便秘と無縁だったのに!?

 : 自分でもびっくりしています。これまではずっと“快腸”で過ごしてきたので1日、(便が)出ないだけでもおなかに違和感があるんです。おなかが詰まっているというか、張っているというか、なんて表現すればいいのか……。

 

二宮: 今まで便秘になったことがなかっただけに、どう表現すればいいか戸惑うのも無理はないですよね。思い当たるふしは?

 : 現役時代と比べると運動量が落ちるのは当たり前ですが、それを除くとJISSの食事はヨーグルトが出てくる頻度が高かった。引退後は自炊もしていますが、そういえばヨーグルトは食べてなかったなぁと。最近、ヨーグルトを食べるように心がけています(苦笑)。

 

二宮: ヨーグルトには動物乳酸菌が含まれていますからね。腸活に興味はありますか?

 : 便秘を改善したいので腸活に興味はあります。この企画のお話をいただいた時は、すごくうれしかったです。

 

山川: ありがとうございます。ご紹介する「マイ・フローラ」の乳酸菌は、ヨーグルトや乳酸菌飲料には使えなかったキムチや漬物の発酵に使われてきた植物乳酸菌を使用しています。植物乳酸菌はヨーグルトなどの動物乳酸菌と違い、胃酸に強く、生きて腸まで届く力が強いのが特長です。一方で、菌の量が増えにくいのが弱点でした。この増えにくい植物乳酸菌を飛躍的に増やす発酵法が野村乳業の特許技術です。そのため、小さいコップ1杯分(100ml)でも1000億と非常に多くの植物乳酸菌を摂取できます。ぜひ、試飲してください。

 

 : いただきます。(一口飲んで)野菜ジュースに近い味で飲みやすく、美味しいですね。

山川: わかりやすくいいますと「マイ・フローラ」は、ニンジンジュースを植物乳酸菌で発酵させたドリンクです。牛乳やオレンジジュースと割る飲み方もおススメです。

 

二宮: 便秘解消には運動も効果的ですが、今もスイミングなどで体は動かしていますか?

 : 東洋大学での授業や子ども向けのプール教室で手本を見せるために泳ぐ程度。一応、家の近所のジムに入会していますが、最近はトレーニングよりもジムのお風呂目当てで通っています(笑)。

 

二宮: 引退するとぱったり体を動かさなくなるのは、“元アスリートあるある”ですね。

 : 私、運動が嫌いなのかも(笑)。「マイ・フローラ」を飲んで腸活に取り組みます!

 

※次回の星奈津美さんのインタビュー記事掲載日は2023年1月9日です。

 

<星奈津美(ほし・なつみ)プロフィール>

1990年8月21日、埼玉県出身。1歳半から水泳を始める。08年、北京五輪に出場し、女子200メートルバタフライで10位。16歳で患ったバセドウ病の影響で一時、競技から離れるが、苦難を乗り越え早大4年時の12年、ロンドン五輪同種目で銅メダルを獲得。14年からミズノスイムチームに所属。15年8月、ロシア・カザンで行われた世界水泳で、日本の競泳女子選手初となる金メダルを獲得。16年リオデジャネイロ五輪同種目にて2大会連続の銅メダルを獲得した。16年10月に現役引退。現在は水泳教室や東洋大学で水泳指導にあたりながら、バセドウ病の理解を促す活動を展開している。

 

 

 

植物乳酸菌発酵エキス「マイ・フローラ」は、野村乳業と広島大学大学院との共同研究から誕生した新しい乳酸菌飲料です。独自の発酵技術により、植物乳酸菌を飛躍的に増やし、100mlあたりに含まれる菌の量は1000億。このうち95%の植物乳酸菌が胃酸に負けず、生きて腸まで届きます。香料や保存料は不使用のため安心安全な飲料です。


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