育成と両輪で連覇つかんだ高津ヤクルトの凄み

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 10月に入り、本格的な秋の訪れを感じますね。冷たくなってきた空気とは裏腹に、スタジアムには熱気がみなぎっていますよ。プロ野球では、東京ヤクルトが29年ぶりの連覇を達成。夏場にはコロナの集団感染もあって失速しましたが、最後は地力を発揮しましたね。海の向こうに目を向けると、メジャーリーグでは大谷翔平(エンゼルス)とアーロン・ジャッジ(ヤンキース)のア・リーグMVP論争が勃発しているようです。

 

逆境はね返すのが村上

  優勝したヤクルトは、高津臣吾監督が若手を積極的に使いながら勝てたというところが良かったですね。22歳の村上宗隆は以前から中心選手なので別格ですが、その他にもショートの長岡秀樹(21歳)、キャッチャーの内山壮真(20歳)など、昨季は出場機会の少なかった若手が本当によく勝利に貢献しました。

 

 特に長岡に関しては、打率は2割5分前後と高くないのですが、守備では大事なセンターラインを守っていますからね。体力も判断力も求められるショートで、開幕からコンスタントに試合に出続けているのは立派です。社会人野球などのトーナメントと違い、プロ野球は143試合ありますから。多少のミスには目を瞑りながら、上手く育成できたと思います。

 

 優勝が決まってからはヤクルトファン、いや野球ファン全員の視線が村上のシーズン本塁打記録に集中しています。ただ、9月13日に王貞治さん(巨人)が持つ55本の日本人最多記録に並んでからは13試合連続ノーアーチ(9月30日時点)。対戦する阪神や広島もクライマックスシリーズ進出が懸かっているので、厳しい攻め方をされているのも一因でしょう。

 

 それを踏まえても、以前なら完璧に捉えていたボールを凡打あるいは三振するケースが目立ちます。周囲の期待に応えたいという思いが先走っているのでしょうか。55本を打って、三冠王にも手を掛けている時点でもう十分凄いことなんです。ただ、そういう逆境もはね返し、最後までファンの期待に応えてくれる村上であってほしいという思いもありますね。

 

MVPはジャッジ優勢?

 メジャーではハイレベルなMVP争いが繰り広げられています。昨季のア・リーグMVP大谷と、名門ヤンキースの主砲ジャッジ。連日ニュースで報じられているように今季も“二刀流”で完走目前の大谷は、投手としての成長が目を見張りましたね。9月29日(現地時間)のアスレチックス戦では、8回途中までノーヒットノーランの好投で15勝目を挙げました。

 

 そんな大谷のライバルである30歳のジャッジは9月28日(同)、同じヤンキースのロジャー・マリスが1961年に打ち立てた61本塁打のア・リーグ記録に、61年ぶりに並びました。MVPはあくまで個人成績のみで判断されるものですが、チームの3年ぶりの地区優勝に貢献したという点もジャッジにとっては追い風になるかもしれません。

 

 どちらがMVPに相応しいか? 当然どちらが選ばれてもいいんでしょうけど、あえて言えば大谷は少しホームランの数が伸び悩みましたね。バットで40本、100打点なら五分五分だったと思うのですが。なので、今季はもうジャッジでいいんじゃないですかね(笑)。ただ、もし外れてもノットギルティ(無罪)でお願いします。あ、そっちのジャッジではないですね。

 

 なにはともあれ、大谷は今季も事あるごとに“野球の神様”ベーブ・ルースと比べられました。04年、シーズン262安打のメジャー記録をつくったイチローは、それまで84年間記録を保持していたジョージ・シスラーが比較対象でした。そういう歴史上の人物に肩を並べ、超えていく活躍というのは、賞レースの枠を越えた重みと感慨がありますよね。

 

 それでは今回のコラムはこのへんで!われわれセガサミーも10月30日から京セラドーム大阪で行われる社会人野球日本選手権に向けて、オープン戦などで調整を続けています。プロ野球やメジャーに負けない熱気をお届けしますので、ぜひご注目ください。

 

<このコーナーは毎月1日更新です>

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