13日、世界柔道選手権大会最終日がウズベキスタン・タシケントで行われた。日本は混合団体決勝でフランスを4対2で破り、大会5連覇を達成した。今大会日本は13個(金6、銀4、銅3)のメダルを獲得。前回大会(ハンガリー・ブダペスト)の12個(金6、銀4、銅2)をひとつ上回った。次回大会は来年5月、カタール・ドーハで開催される。

 

 17年のブタペスト大会で混合団体戦が採用されて以降、すべて金メダルを手にしている日本が王座を守った。男女各3人で戦う団体戦。男子が73kg、90kg、90kg超、女子は57kg、70kg、70kg超の6階級で争い、4戦先勝方式だ。日本は初戦(2回戦)のドミニカ共和国、準々決勝のオランダ、準決勝のドイツにいずれも4対0で破り、5大会連続の決勝進出を果たした。

 

 決勝の畳は4大会連続で宿敵フランスが相手だ。東京オリンピックでは苦杯を舐めさせられている。初戦の男子90kg級は田嶋剛希(パーク24)が小内巻き込みで一本勝ち。先手を取った日本だったが、続く女子78kg超級は、今大会個人銅メダルの冨田若春(コマツ)が同金メダルのロマヌ・ディッコに一本負けした。

 

 1対1で迎えた3人目は男子90kg超級は初出場の太田彪雅(旭化成)が畳に上がった。先に返し技で、技ありを奪う。さらに投げ技から寝技に入り、上四方固めで10秒抑え込んだ。合わせ技一本で、日本は再びリードしたものの、女子57kg級個人銀メダルの舟久保遥香(三井住友海上)が東京オリンピック団体金メダルメンバーのサラ=レオニー・シジクに一本とられた。

 

 4人目、男子73kg級の原田健士(ALSOK)が一本勝ちで3対2と王手をかけた。最後は女子70kg級の新添左季(自衛隊)が登場。残り1分20秒を切ったところで、今大会銅メダルを獲得した26歳は、19年東京大会同級金のマリー=エヴ・ガイエが強引に投げを打ってバランスを崩した瞬間を見逃さなかった。送り襟絞めに入ると、すぐにガイエがタップした。これで4対2で日本の勝利が確定。東京オリンピック決勝の雪辱を果たした。

 

(文/杉浦泰介)

 

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