プロ野球の日本シリーズは25日、京セラドーム大阪で第3戦が行われ、山田哲人の3ランホームランなどで得点を重ねた東京ヤクルトが、オリックスを7対1で下した。ヤクルトの2勝1分けで迎える第4戦の予告先発は、山岡泰輔(オリックス)-石川雅規(ヤクルト)と発表された。

 

◇日本シリーズ第3戦

 高橋奎二、6回7K無失点の好投(ヤクルト2勝1分 京セラD大阪)

東京ヤクルトスワローズ

7=000|030|103

1=000|000|001

オリックスバファローズ

勝利投手 高橋(1勝)

敗戦投手 宮城(1敗)

本塁打 (ヤ)山田3ラン

 

 1番に打順変更された山田哲人が、ついに目覚めた。第2戦までは10打席ノーヒット5三振。チームはおろか、日本を代表する好打者のバットが沈黙していた。しかし、敵地に乗り込んで2打席目。相手先発の左腕・宮城大弥から内野安打を放ち、復調のきっかけを掴む。

 

 そして続く第3打席、チームメートとファンが待ち望んだ瞬間が訪れる。5回表2死一、二塁の先制のチャンス。宮城が投じた低めの直球を巧くすくい上げると、打球はフェンスをわずかに越えた。30歳のキャプテンが、最高の結果で息詰まる投手戦の均衡を破った。

 

 試合後、「素直に嬉しい」と噛みしめるように語った山田。5年目の15年、ソフトバンクと激突した初めての日本シリーズでは、史上初となる1試合3打席連続本塁打を放つなど、頂上決戦での実績は折り紙付きだ。2年連続日本一へ、役者が着々と出揃ってきた。

 

(文/古澤航)