サッカーカタールW杯ノックアウトステージ準々決勝のモロッコ代表対ポルトガル代表の試合が10日、行われ1対0でモロッコ代表がベスト4に進出した。試合は前半42分にFWユセフ・エンネリシがヘディングで決めて先制。ポルトガルは後半にFWクリスティアーノ・ロナウドを投入したが得点には至らなかった。

 

 モロッコ、退場者出るものの逃げ切り成功

モロッコ代表 1-0 ポルトガル代表(アルトゥマーマ スタジアム)

【得点】

[モ] ユセフ・エンネリシ(42分)

 

 

 基本布陣はお互い4-1-2-3の両者。しかし、ポルトガルの方は自陣からのビルドアップの際にインサイドハーフの落ちる位置が低すぎるなど、後ろに重心が傾きがちになる時間帯が長かった。モロッコ布陣のあいだに効果的に入る選手が少ないように映った。

 

 39分、ポルトガルはFWジョアン・フェリックスの右足ミドルなどでモロッコゴールに迫るもののゴールには至らなかった。

 

 すると、42分だった。モロッコの左サイドバックのDFヤヒヤ・アティヤットアラーがワンツーをうまく使い、左サイドでフリーになると、クロスを入れる。これにファーサイドでエンネリシが打点の高いヘディングで合わせて、見事モロッコが先制に成功した。

 

 何とか追いつきたいポルトガルは後半6分、アンカーのMFルーベン・ネベスに代えてロナウドを投入し、システムを4-2-3-1に変更する。ロナウドはゴール前での細かい動き出しでボールを引き出そうと試みるが中盤と合わず、なかなか効果的なボールが入ってこない。

 

 後半アディショナルタイム。ポルトガルは自陣右サイド、DFラインから低く鋭いボールを相手の同サイド背後に供給。これにロナウドが追いつき、右足でダイレクトシュートを放つ。しかしこれは惜しくもGK正面をついてしまった。

 

 このままスコアは動かず1対0でモロッコが逃げ切りに成功した。この勝利でモロッコはアフリカ勢では初となる4強進出を達成した。

 

(文/大木雄貴)