2季目がスタートした「JAPAN RUGBY LEAGUE ONE」(リーグワン)。昨季4位の東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)は2節を終え、1勝1敗で勝ち点5を獲得している。今季は大卒1、2年目の選手をFW第一列に並べるなど若手の抜擢が目立つ。7日に行われる第3節(対静岡ブルーレヴズ戦、神奈川・等々力陸上競技場)のスターティングメンバーに入ったWTB濵田将暉もその1人。ブレイクが期待される大卒4季目のウインガーは5日、オンラインでの取材に応じた。
 
 京都成章高、京都産業大を経て2019年、BL東京に加わった濵田。U25セブンズ(7人制ラグビー)日本代表として、同年のユニバーシアード競技大会(イタリア・ナポリ)に出場、金メダル獲得に貢献した経歴を持つ。身長175cm、体重80kg。スピードとステップを武器にランを得意とする。
 
「自分の強みを生かして、チームのアタックとディフェンスに貢献できているのかなと思います」
 京都府出身の26歳は、手応えを感じつつ、試合に臨めているようだ。BL東京では1季目リーグ戦3試合、2季目同1試合、3季目同5試合。これまで定位置を掴んできたとは言えない。今季は開幕2試合フル出場。第3節でもスタメン入りし、背番号11を不動のものにしつつある。トライこそ挙げられていないが、大外での存在感は日に日に増しているように映る。
 
 何が変わったのか。本人はマインドの部分だという。
「準備の部分。前は簡単なストレッチで終わっていたり、練習にもあまり早く来ずに準備を疎かにしてた。今は早めに来て、いろいろな部分をストレッチしたり、心の準備をシーズン開幕してからも進めてきました」
 意識改革を進めるのは「チームに入ってから1シーズンケガなく過ごせたことがない」からだ。今季の目標は、ケガなくシーズンを駆け抜けることである。
 
 チームはトッド・ブラックアダーHC体制4季目。本来の強みであるFWを生かしつつも、ニュージーランド出身の指揮官による繋ぐラグビーを醸成している。「展開がすごく多いので、外側にいる僕自身もボールタッチが増える」と笑顔を見せ、「観ている人も楽しいラグビーになっていると思います」とチームの一員として胸を張った。
 
 HO原田衛、LOワーナー・ディアンズら若手FWたちが注目を集めがちだが、濵田らBK陣の成長もチームが昨季以上の成績を残すには欠かせない。第3節に向け、「自分の強みである細かいステップやスピードの部分を存分に生かし、ブルーレヴズ戦の勝利に貢献したい」と意気込む。雄弁なタイプではないかもしれないが、柔らかな京都弁を含めて端正なマスクで人気を博しそうだ。今季ブレイク候補の1人である。
 
(文・プレー写真/杉浦泰介、取材中写真/TOSHIBA BRAVE LUPUS TOKYO)