日本サッカー協会は28日、都内で会見を開き森保一監督の続投を発表した。契約期間は2026年の次期ワールドカップ終了までとなる。これまでコーチとして同監督を支えてきた横内昭展氏が2023シーズンよりジュビロ磐田、上野優作氏がFC岐阜の監督に就任したことにより、コーチ陣のテコ入れも必要となってくる。

 

 契約年数を見ても、協会の森保監督への期待の高さがうかがえた。通常、2年契約でそこから延長するか、他に舵を切るかを考えるのがベターだろう。しかし、オファーは「次期W杯終了まで」(田嶋幸三会長)。新しい景色を見るためにも、“継続と積み上げ”が必要と判断した証左だろう。

 

 森保監督は会見でこう語った。

「非常に光栄な気持ち。ミッションの難しさや責任を考えると身が引き締まる。まだ見ぬ“新しい景色”を見るために一戦一戦、覚悟をもって挑戦していきたい」

 

 田嶋会長は、森保監督への期待をこう口にした。

「ベスト8の新しい景色は見られなかったが、(次期W杯で)新しい景色を見るためには一番ふさわしい監督である、ということがポイントだった。森保監督は日本サッカー、日本社会にポジティブな影響を与えたくれました。国際的に日本のサッカーの地位を高めてくれた」

 

 一方で、反町康治技術委員長は課題を述べた。

「若手の発掘、特に攻撃能力の高いFWの発掘に力を入れないと。カタール大会で個人で違いをつくれる選手がいたか? というとまだまだ。そこをもう1回、見据えてやってもらいたい」

 

 森保監督は今回のカタール大会である程度、強豪と戦える手ごたえを掴んだはずだ。2026年の夏までに、どうブラッシュアップをはかるのかに注目だ。第2次体制の初戦は2023年3月、国立で余生されている親善試合となる。

 

(文/大木雄貴)