「NTTジャパンラグビー リーグワン2022-2023」ディビション1の5位・東芝ブレイブルーパス東京(BL東京)は4日の第10節で6位コベルコ神戸スティーラーズ(S神戸)と対戦する。東京・秩父宮ラグビー場での試合にWTBでスタメン予定の豊島翔平がオンライン取材に応じ、意気込みを語った。
 
 第7節の東京サントリーサンゴリアス(東京SG)戦から3連敗中のBL東京は、2季連続のプレーオフ進出に向け、4位の横浜キヤノンイーグルス(横浜E)との勝ち点差10を、考えれば負けられない一戦だ。対戦するS神戸の順位はひとつ下の6位。勝ち点差はわずか2で、この試合に敗れれば入れ替わる。
 
 「3連敗ではありますが、『常にポジティブに行動しよう』と。神戸戦にフォーカスして、みんなが前向きにいい準備ができたと思っています」
 チームの年長組、34歳の豊島は、あくまで自然体で臨む。
「いかに一戦一戦、ポイントを取っていくことが重要。ネガティブな考えは全然なくて、ポジティブな試合が続けば、その結果、プレーオフが見えてくる」
 
 今季のBL東京はPR小鍛冶悠太、HO原田衛、LOワーナー・ディアンズ、FB松永拓朗をはじめ25歳以下の若手が出場機会を掴むなど、若手の成長が目立つ。BKでは最年長の豊島は、このチーム状況をこう捉えている。
「BKでも松永、WTB桑山淳生、CTB眞野泰地、CTB森勇登ら若手から刺激をもらっています。彼らは自分とは違うラグビー観を持っている。ボールを持った時に(自分にはない)意外な選択をする。そういうところは勉強になっています」
 
 今季は9節までで8試合メンバー入り。途中出場が多いが、「年齢関係なくいい準備ができている」と語る。チームにはNo.8リーチマイケル、PR三上正貴の同級生がおり、対戦相手のFB山中亮平も同学年だ。「そういう意味では、今回の神戸戦はすごく楽しみなゲームです」。同学年対決にも静かに燃えている。
 
 本職はFBだが、WTBジョネ・ナイカブラの負傷もあって、背番号14の役目が回ってきた。
「WTBでの先発は数年ぶりなので楽しみ。WTBに入ったからといって、自分は大きく変わらない。ボールを持ったら、いいかたちでいいフィニッシュをできるように準備できています。『ジョネじゃないとダメ』とは言われたくない。自分にプレッシャーを与えながらプレーしたい」
 
 大外で待ち受け、タッチライン際を駆け抜ける。SOトム・テイラー、CBセタ・タマニバルらとのコンビネーションで得点に絡むことが求められているはずだ。若手の活躍に刺激を受けつつ、ベテランの意地を見せたいところだろう。
 
(文/杉浦泰介、写真/ⓒTOSHIBA BRAVE LUPUS TOKYO