北信越BCリーグでは、6月度の月間MVP受賞選手が発表された。受賞選手は次の通り。
【投手部門】小園司(富山サンダーバーズ)初
        4試合28回 3勝1敗 防御率2.57 20奪三振
<プロフィール>
1982年5月19日、兵庫県出身。東灘高ではエースとしてチームを牽引。阪南大2年時には145キロの自己最高をマークした。しかしその直後、腰や肩、ヒジを故障し、プロ野球への夢を諦めた。大学卒業後は中学校で野球の指導員やトレーナーとしての道を歩む。昨年秋に故障も完治したことから、富山サンダーバーズに入団。開幕投手を務めるなど、兄貴分として投手陣を引っ張っている。177センチ、75キロ、右投右打、最大の武器は145キロのストレート。

 開幕では新潟を3安打に抑え完封勝ちした小園だが、その後レベルアップを図るためにフォーム改造に着手。なかなか結果が出ない日々が続いた。しかし、6月後半に入ると調子も上がり始め、17、24、30日と3連勝。チームトップの通算5勝目をあげた30日には、開幕以来となる完投勝利を収めた。元NPB選手の宮地克彦プレーイングコーチも小園の能力を高く評価している。


【野手部門】井野口祐介(富山サンダーバーズ)初
        11試合44打数18安打 打率.409 本塁打1 打点11 盗塁1
<プロフィール>
1985年3月14日、群馬県出身。桐生商、平成国際大を経て今年、富山サンダーバーズに入団。桐生商時代には夏の甲子園に出場。2回戦で遊学館(石川)と対戦し、1番・センターで先発出場。4打数2安打の成績を残したが、チームは3−8で敗れた。180センチ、85キロ、右投右打。

 開幕から5番を担う井野口だが、5月は不振にあえいだ。その苦しい時期を乗り越え、15日には4番・野原祐也とのアベックで待望の一発が飛び出すなど好調さをキープ。打率、打点、本塁打の3部門でリーグトップ10入り。6月の打率、打点は野原をも凌ぐ。野原・井野口のリーグ屈指のパワーヒッターがクリーンナップを担う富山打線は他チームにとって脅威だ。


 さらに、「ファンが選ぶ月間MVP」として各チームから次の選手が選ばれた。

【富山サンダーバーズ】野原祐也(内野手)初
               11試合44打数16安打 打率.364 本塁打3 打点9 盗塁1
<プロフィール>
1985年1月7日、埼玉県出身。大宮東高、国士舘大を経て今年、富山サンダーバーズに入団。開幕から4番を務め、現在、打率、本塁打、打点の3部門でリーグトップを誇る。西武の中村剛也に似ていることから“富山のおかわりくん”と呼ばれ、地元の人からも親しまれている。177センチ、83キロ、右投左打。

(ファンからの声)
「リーグ三冠王で文句なし! 打撃部門での貢献大」
「礼儀正しく、ファイトあるプレーも光る」
「いいところで、必ず打ってくれる。頼れる4番バッター!」


【石川ミリオンスターズ】内村賢介(内野手)初
               8試合31打数8安打 打率.258 本塁打0 打点3 盗塁1
<プロフィール>
1986年3月17日、東京都出身。山梨学院高卒業後、JFE西日本に入社。04年には日本選手権で優勝を経験した。特に抜群の守備力を誇り、チーム一小柄ながらその華麗なプレーはリーグでも頭一つ抜けた存在。打撃も俊足を生かし、現在盗塁はリーグ2位の9個をマークしている。163センチ、67キロ、右投両打。

(ファンからの声)
「6月の全8試合に出場し、5月末の3試合分(24〜27)と合わせ、10試合連続安打を達成した」
「堅実な守備と的確な状況判断(バッティング・盗塁など)で確実なプレーを行いチームに貢献している」


【信濃グランセローズ】涌島稔(投手)初
              4試合29回 2勝0敗 防御率2.79 19奪三振
<プロフィール>
1984年8月21日、北海道出身。旭川実卒業後、社会人チームに所属。05年に四国アイランドリーグ・高知ファイティングドッグスに入団した。1年目は中継ぎとして6勝2敗の好成績を残したが、2年目は登板機会を得られず06年オフに解雇。北信越BCリーグのトライアウトに合格し、信濃グランセローズに入団。現在、防御率と奪三振数でリーグ3位。185センチ、93キロ、右投右打、最大の武器は151キロを誇るストレートとフォーク。

(ファンからの声)
「29日の長野オリンピックスタジアムでの完封勝利は感動しました。首位を走る富山相手に気迫のこもったピッチングは素晴らしかったです。6月の活躍はチームを引っ張るなど投手として成長したと思います」
「安定した投球が試合をつくり、勝利を呼び込む。試合自体をプロデュースしているくらいに雰囲気がある。グランセローズの連勝をつくった立役者!」


【新潟アルビレックス】根鈴雄次(内野手)
              11試合39打数9安打 打率.231、本塁打0、打点2、盗塁1
<プロフィール>
1973年8月9日、東京都出身。日大藤沢高を中退後、米国留学を経て20歳で新宿山吹高に再入学。法政大では東京六大学リーグ史上2人目の代打逆転サヨナラホームランを放つなど活躍した。卒業後、海外のリーグでプレーし今年、プレーイングコーチとして新潟アルビレックスBCに入団。打率はリーグ2位を誇り、打点、本塁打ともにリーグトップ10入りを果たしている。現在はDHとしてチームを引っ張る。175センチ、98キロ、左投左打。

(ファンからの声)
「背中で選手を牽引している。そして、それよりなによりアメリカンテイストのパフォーマンスを披露してくれる珍しい選手」