プロ野球の日本シリーズ第5戦が2日、兵庫・甲子園球場で行われ、阪神がオリックスに6対2で勝利した。これで阪神が通算成績を3勝2敗とし、38年ぶりの日本一に王手をかけた。第6戦は4日、京セラドーム大阪で行われる。

 

阪神、“アレのアレ”に王手 (3勝2敗 甲子園)

 

オリックス

2=000|100|100

6=000|000|06×

阪神

 

勝利投手 湯浅(1勝)

敗戦投手 山﨑颯(1敗)

本塁打 (オ)ゴンザレス1号ソロ

 

 阪神の先発は大竹耕太郎、オリックスは田嶋大樹。両チームは左腕をマウンドに送った。

 

 1回裏、阪神の攻撃。1番・近本光司がライト前ヒット、2番・中野拓夢は相手のエラーがからみ、無死一、二塁と阪神はスコアリングポジションにランナーを進めたが、二者残塁に終わった。

 

 均衡が崩れたのは4回表、オリックスの攻撃。ここまで好投を続けていた大竹のストレートを6番マーウィン・ゴンザレスがレフトスタンドにソロホームランを叩き込んだ。

 

 阪神は5回裏、二死ながら三塁の場面で近本に打席が回った。セ・リーグ1位の得点圏打率(3割7分4厘)を記録した近本だったが空振り三振に倒れ、田嶋を攻略できなかった。

 

 7回表、オリックスは二死一塁でバッターは森友哉。打球はセカンドへのボテボテの当たりだったが阪神の中野がこれをトンネルしてしまう。ライトに転がる白球をさらに森下翔太が掴み損ねる。この間にファーストランナー・宗佑磨がサードを蹴りホームに生還し、オリックスがリードを2点に広げた。

 

 8回裏、猛虎打線がオリックスに襲い掛かる。“恐怖の8番バッター”木浪聖也がセカンドへ叩きつけた。セカンドを守る安達了一の悪送球を誘い、ワンヒット、ワンエラーでバッターランナー木浪は一気にセカンドへ。続く代打・糸原健斗がレフト前に運び無死一、三塁。チャンスに強い近本のライト前タイムリーで阪神が1点を返した。3番・森下の左中間を破る2点タイムリースリーベースで、阪神が逆転に成功した。昨夜のヒーロー、大山も低めの球をセンター前に運び、4対2。シェルドン・ノイジーが四球を選び、7番・坂本誠志郎の走者一掃のスリーベースで阪神が6対2とリードを広げた。

 

 岡田彰布監督は、9回表のマウンドに岩崎優を送る。守護神は見事、三者凡退に抑え、阪神が6対2で逆転勝利。1985年以来の日本一に王手をかけて、敵地へと乗り込む。

 

(文/大木雄貴)