3日、男子プロバスケットボールリーグ『B.LEAGUE』第6節初日が各地で行われた。東京・アリーナ立川立飛での東京ダービーはアルバルク東京がサンロッカーズ渋谷を88−64で下した。

 

 A東京、スターター4人が2ケタ得点(アリーナ立川立飛)

アルバルク東京 88-64 サンロッカーズ渋谷

【第1Q】27-17【第2Q】24-18【第3Q】17-14【第4Q】20-15

 

 今季生まれ変わった両チームは対照的なスタートを切っている。SG田中大貴、Cアレックス・カークが抜け、PGテーブス海、PG橋本竜馬らを補強したA東京は8勝1敗で東地区首位。一方、田中、PF/Cジョシュ・ホーキンソンなどが加わった渋谷は2勝7敗中地区6位と出遅れている。

 

 大黒柱のPF/Cジェームズ・マイケル・マカドゥをケガで欠く渋谷は、昨季限りで現役を退いていたPF/Cジェフ・ギブスを緊急補強した。だが、この日SF/PFライアン・ケリーが故障で戦線離脱することを発表。得点源を失い、さらに苦しい状況となっていた。

 

 目下5連中のA東京は、その勢いの差を第1Qから発揮した。C/PFライアン・ロシターのパスからインサイドに切り込んだSF/PFレオナルド・メインデルが決めて先制。その後もメインデル、ロシター、テーブスを中心に得点を重ね、27―17とリードして出だしの10分間を終えた。

 

 第2Qは入りの3分間は無得点。その間、渋谷に9点返され1点差まで詰められたが、渋谷のファウルがかさみ始めると、フリースローを着実に決め、流れを引き寄せて点差を引き離した。SG安藤周人の2本のスリーポイントが決まるなど、さらに差を広げてハーフタイムを迎えた。

 

 後半に入ってもリードを広げたA東京が24点差をつけて危なげなく勝利した。C/PFセバスチャン・サイズの19点を筆頭に、ロシター14点、メインデル12点、テーブス11点と、スターター4人が2ケタ得点をマークした。

 

 リーグ最少の失点数を誇るディフェンスが、この日もA東京を支えた。ブロックショットを連発。渋谷のペイント内得点を14に封じるなど、1Q平均10点台に抑えた。キャプテンのザック・バランスキーは好スタートの要因を「チーム力とディフェンス」と語り、こう続ける。
「1個のディフェンスだけじゃない。どんな相手にも対応できる。全員が共通認識を持って今日は何をすべきかということがわかっている。誰かがミスしても全員でカバーできる。1人1人がチームのためを考えて行動できているのが好調の要因」

 

 それは今季新加入のテーブスも感じている点だ。
「元々能力が高い選手が揃っている中、みんながチームのためにプレーしている。それが噛み合っている。チームのためにプレーしながらみんな自分の持ち味を出している」

 バランスキーは「みんながスローガンのとおり、『ONE FOCUS』できている」と胸を張る。王座奪還へ、焦点はブレていない。


(文・写真/杉浦泰介)