サッカー日本代表は8日、都内で会見を開き、2026年北中米W杯アジア2次予選・ミャンマー代表戦(16日、@大阪)、シリア代表戦(21日、@サウジアラビア・ジッダ)のメンバー26名を発表した。負傷中のDF板倉滉(ボルシアMG)、MF中村敬斗(ランス)、MF旗手怜央(セルティック)らが選外となり、MF堂安律(フライブルグ)、MF鎌田大地(ラツィオ)、MF相馬勇紀(カーザ・ピア)が代表復帰を果たした。

 

 北中米W杯アジア2次予選は11月16日からスタートする。36チームが9組(A~H、1組4チーム)に分かれて、ホームアンドアウェー方式で戦う。各組上位2カ国がアジア最終予選に進出する。B組の日本は、ミャンマー、シリア、北朝鮮と同組。

 

 会見では、「過密日程による選手の怪我のリスク」に焦点が当たった。今回招集された選手の中には、この7、8、9日にチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグを戦った、もしくはこれから戦いが控えている選手が12名。その選手たちのほとんどは所属チームのリーグ戦を日曜日に控えている。そうすると帰国し、代表に合流できるのはおそらく14日(火)。わずか中1日でミャンマー戦を迎えることになる。

 

「日程的に余裕がある選手でミャンマー戦を戦い、サウジアラビア開催のシリア戦にヨーロッパから移動距離が短い海外組を呼ぶ選択肢はあったか?」と記者から水を向けられると、森保監督は「正直に言って、ありました」と語り、こう続けた。

 

「いろんな選択肢を考え、チームを編成した。たとえば(大阪開催の)ミャンマー戦はAというチームで戦い、(サウジアラビア開催の)シリア戦をBというチームで戦う。皆さん同様、我々だって誰にも怪我はしてほしくないし、選手には少しでもいいコンディションで戦ってもらいたい。ただ、起用する、休ませる、の判断は招集してからでも考えられる」

 

 指揮官は、2チーム編成を断念した理由を述べた。

「(記者の)皆さんが二次予選をどう捉えているかわからないが、そんな甘くない。過去にカタールW杯アジア二次予選でミャンマーと戦った。ホームでは10対0だったが、アウェーではわずか2点しかとれなかった。それも簡単にすぐ点が入ってこちらが試合をコントロールできた内容ではなかった。今回はミャンマー、シリア、北朝鮮と同組。この中には最終予選で対戦してもおかしくないような相手もいます。我々は油断なく、隙なく、しっかり勝っていけるようにしたい」

 

 選手の疲労具合を考慮した森保監督の采配に注目だ。

 

(文/大木雄貴)

 

◆ミャンマー戦、シリア戦メンバー

GK

前川黛也(ヴィッセル神戸)

大迫敬介(サンフレッチェ広島)

鈴木彩艶(シント=トロイデン)

 

DF

谷口彰悟(アル・ラーヤン)

中山雄太(ハダースフィールド)

町田浩樹(ユニオン・サン=ジロワーズ)

毎熊晟矢(セレッソ大阪)

冨安健洋(アーセナル)

伊藤洋輝(シュツットガルト)

菅原由勢(AZ)

 

MF/FW

遠藤航(リバプール)

伊東純也(ランス)

浅野拓磨(ボーフム)

南野拓実(モナコ)

古橋亨梧(セルティック)

守田英正(スポルティングCP)

川辺駿(スタンダール・リエージュ)

鎌田大地(ラツィオ)

相馬勇紀(カーザ・ピア)

三笘薫(ブライトン)

前田大然(セルティック)

堂安律(フライブルク)

伊藤敦樹(浦和レッズ)

上田綺世(フェイエノールト)

田中碧(デュッセルドルフ)

久保建英(レアル・ソシエダ)