(写真:3連勝中の原口健飛は、GLORYのトップランカー相手にいかなる闘いで魅せてくれるのか? ©RISE)

 師走のキックボクシング・ビッグイベント『RISE WORLD SERIES 2023 Final Round(12月16日、東京・両国国技館)』の全容が明らかになった。

 試合はオープニングファイト3試合を含め全18試合。興味深い豪華カードがズラリと並ぶが、その中で最注目は「RISE×GLORY 6対6全面対抗戦」だ。11月10日、都内で開かれたRISEの記者会見で対抗戦3試合が発表され、既出カードと合わせ全6試合が決定した。組み合わせは以下の通りだ。

 

▶スーパーライト(65キロ以下)級

原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/元RISEライト級王者)vs.エイブラハム・ヴィダレス(メキシコ/GLORY世界フェザー級1位)

▶スーパーライト(65キロ以下)級

白鳥大珠(TEAM TEPPEN/元RISEライト級王者)vs.ザカリア・ゾウガリー(モロッコ/GLORY世界フェザー級5位)

▶ウェルター(67.5キロ以下)級

中野椋太(誠至会/ RISEウェルター級王者)vs.ペトル・モラリ(モルドバ/WKU世界65キロ以下級王者)

▶ライト(63キロ以下)級

中村寛(BK GYM/RISEライト級王者)vs.アフマド・アコーダッド(モロッ)

▶ライトヘビー(90キロ以下)級

南原健太(極真会館/RISEライトヘビー級王者)vs.ビクター・デ・コニング(オランダ)

▶54キロ以下契約

聖愛(魁塾/RISE QUEENバンタム級王者)vs.テッサ・デ・コム(オランダ/RISE QUEENフライ級王者)

 

 この日の会見に出席した原口健飛は、次のように抱負を語った。

「ようやく誰もが認める世界1位と闘える。ここでスカッとKOで倒して、誰からも文句を言われない状況で敵地に乗り込み、GLORYの王者になってやろうと思っています。皆さん、原口健飛に期待してください」

 原口は、トップランカーのヴィダレスに勝って、ペットパノムルン・キャットムーカオ(タイ/GLORY世界フェザー級&RISE世界スーパーライト級王者)との3度目の対決を実現させるつもりだ。

 

 今回対戦するヴィダレスについても彼は話す。

「身長が180センチもあって、長い距離で蹴って殴ってくる選手。その相手の長さを利用してやろうと思っています。作戦もあるし、みんながドン引きするような試合になる。(ランキング)1位でも僕の相手にはならないですね」

 果たして、いかなる闘いで魅せてくれるのか?

 

(写真:11月10日、都内で開かれた記者会見。左から白鳥大珠、伊藤隆RISE代表、原口健飛)

 また会見では伊藤隆RISE代表に、こんな質問も飛んだ。

 何勝何敗で、どちらが勝つと予想しているか?

「去年(2022年12月の対抗戦)は、3勝3敗でした。もちろん(RISEの)6戦全勝が理想だが、まずは勝ち越したい。4勝2敗には持っていきたいですね。(選手たちが)やってくれると思います」

 RISEトップファイターたちの大暴れを期待したい。

 

 RISE×GLORY対抗戦以外にも、54キロ以下級トーナメント決勝戦(クマンドーイ・ペッティンディーアカデミーvs.田丸辰)、RISE世界スーパーライト級タイトルマッチ(ペットパノムルンvs.チャド・コリンズ)、K-1との対抗戦(松下武蔵vs.池田幸司)、那須川天心の弟・龍心も出場とラインアップは充実。

 今年最後のキックボクシング・ビッグイベントを堪能しよう。

 

 

<直近の注目格闘技イベント>

▶11月11日(土)、後楽園ホール/「DEEP 116 IMPACT」元谷友貴vs.COROほか

▶11月12日(日)、東京・竹芝ニューピアホール/「PANCRASE 338& 339」松本光史vs.西尾真輔ほか

▶11月12日(日)、沖縄・ミュージックタウン音市場/「プロフェッショナル修斗公式戦 THE SHOOTO OKINAWA vol.9」旭那拳vs.泰斗ほか

▶11月14日(火)、東京・後楽園ホール/「SHOOT BOXING 2023 シリーズFinal」海人vs.マサロ・グランダーほか

▶11月18日(土)、東京・後楽園ホール/「RISE 173」QUEENミニフライ級タイトルマッチ、erika♡vs.小林愛理奈ほか

▶11月19日(日)、東京・場所非公開/「FIGHT CLUB」朝倉未来vs.YA-MANほか

▶11月19日(日)、東京・後楽園ホール/「プロフェッショナル修斗公式戦2023 Vol.7」フライ級王座決定戦、山内渉vs.新井丈ほか

▶11月23日(木・祝)、東京・竹芝ニューピアホール/「DEEP JEWELS 43」&「DEEP TOKYO IMPACT 2023 6th ROUND」水野竜也vs.SAINTほか

▶11月25日(土)、東京・後楽園ホール/「Krush.155」スーパーライト級タイトルマッチ、稲垣柊vs.小嶋瑠久ほか

▶11月26日(日)、滋賀・ハーティーセンター秦荘/「ACF 96th ~HEROES 2024 ∼」 MMAヘビー級王座決定戦、カルロス・トヨタvs.田馬場貴裕ほか

 

 

近藤隆夫(こんどう・たかお)

1967年1月26日、三重県松阪市出身。上智大学文学部在学中から専門誌の記者となる。タイ・インド他アジア諸国を1年余り放浪した後に格闘技専門誌をはじめスポーツ誌の編集長を歴任。91年から2年間、米国で生活。帰国後にスポーツジャーナリストとして独立。格闘技をはじめ野球、バスケットボール、自転車競技等々、幅広いフィールドで精力的に取材・執筆活動を展開する。テレビ、ラジオ等のスポーツ番組でもコメンテーターとして活躍中。著書には『グレイシー一族の真実 ~すべては敬愛するエリオのために~』(文春文庫PLUS)『情熱のサイドスロー ~小林繁物語~』(竹書房)『プロレスが死んだ日。』(集英社インターナショナル)『ジャッキー・ロビンソン ~人種差別をのりこえたメジャーリーガー~』『伝説のオリンピックランナー“いだてん”金栗四三』『柔道の父、体育の父 嘉納治五郎』(いずれも汐文社)ほか多数。

連絡先=SLAM JAM(03-3912-8857)


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