SR渋谷、敵地で千葉Jに競り勝つ 〜B.LEAGUE〜
16日、男子プロバスケットボールリーグ『B.LEAGUE』第12節初日が各地で行われた。東京 千葉・船橋アリーナでのサンロッカーズ渋谷が千葉ジェッツふなばしを延長の末、93-88で破った。
SR渋谷・ギブス、23得点12リバウンドのダブルダブル(船橋アリーナ)
千葉ジェッツふなばし 88-93 サンロッカーズ渋谷
【第1Q】18-16【第2Q】20-26【第3Q】19-18【第4Q】20-17【OT1】11-16
東地区3位の千葉Jと中地区5位のSR渋谷が対戦した。



敗れたパトリックHCは「向こうは水曜日に天皇杯(全日本選手権大会予選)の負けた後でモチベーションが高かった。ウチはスロースタートだった。接戦の中で、3対1のファストブレイクでルーズなターンオーバーでスリーポイントを決められた。そこでウチの流れをストップさせられた。ただオーバータイムに持ち込めたのはいいこと」とコメント。依然としてEASLと並行するタフな日程は続く。
「健康には良くないが、みんなで楽しい経験ができている。EASLに対するモチベーションが高い。プレータイムをシェアできればいいけど……」とケガ人が続出していることもあり、苦しい台所事情。指揮官は「今季のテーマはrebuild(再建)。若い選手が経験をするのはいいこと。成長のチャンスだと思います」と前を向いた。
若手の中でこの日、目立ったのがシーズンハイとなる36分22秒コートに立った大倉だ。3本のスリーを含む13得点、4アシスト1スティールを記録した。千葉J加入後、2度の大ケガを乗り越え、今季はプレータイムを増やしている。「いいところもあったかと思いますが、悪いところに目を向けて直さないといけない。負けている時点で、僕がやられたところもあり、ターンオーバーもあったので、そういったミスを減らしていけなければいけない」と反省点を挙げる。24歳の司令塔は「年齢的には若いですが、コートに立てば何も変わらない。“若いから”だけを理由に許されることも、評価されることもない。一人前以上の責任を持ってやるべきだと思っています」と話した。
パトリックHCの大倉評はこうだ。
「彼は頭を使ってプレーするタイプ。ゲームメイク、プレーコールしてボールを展開させてくれる。もっとオープンシュートを狙ってもいいと思うこともあるが、去年大きなケガがあって戻ってきたばかり。それに全員が自分が打つ役割と思ったら、ボールが回らない。彼や(西村)文男の存在はありがたい」
大倉は、この日土壇場で追いつきながら敗れたことに対し、「こういうゲームを勝ち切らないといけない」と唇を噛む。プレー同様、冷静に状況を見つめている。千葉Jが上昇気流に乗るためには、20歳の金近廉、22歳の小川麻斗ら若手の成長は不可欠。チームをブーストさせる存在となれるか。
(文・写真/杉浦泰介)
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