セガサミー野球部の監督として5年目のシーズンを迎えました。今季もセガサミー野球部への応援をよろしくお願いいたします!

 さてチームは2月5日から宮崎でキャンプを張ります。既に都内でチームを始動しており、体力強化を含め、今のところ順調にきています。

 

 今季のテーマは「共越」です。選手たちが案を出し、話し合った結果、決まりました。1年戦っていく中で、いいこともあれば、逆境もあると思うんです。それを共に越えていこうという、ラグビーのOne for All, All for Oneと同じ精神ですね。3月からは公式戦もスタートします。特にキャプテンの宮川和人をはじめ、横田哲、須田凌平、石垣永悟、氏家優悟、砂川哲平と10年目の選手たちが張り切っているので、背中でチームを引っ張っていってもらいたいです。

 

 チームは昨季のメンバーから4選手が抜け、新人選手を5人獲得しました。根岸晃太郎、森井絃斗、大谷拓海は会社に残る予定です。人生は長い。今後は企業にとっての戦力となってほしいと思っています。ピッチャーの飯田大翔は今季からNPBイースタンリーグに参入するオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブに移籍しました。

 

 新潟には橋上秀樹監督、武田勝コーチ、野間口貴彦チーム強化アドバイザー兼投手コーチのほか、元カープの薮田和樹投手らNPBを経験した者が多数在籍しています。飯田はプロ志望で、本人が“挑戦したい”ということで移籍を決断しました。彼はいいものをもっているし、努力家です。新しい環境で視野が広がると思います。プロに入るために、まずは新潟のローテーション入るピッチャーになってほしいですね。

 

 投手陣に自信

 ルーキーは私の母校・法政大の2人(尾崎完太、武富陸)に加え、中央大学の岩本大地、上武大の下薗咲也と投手4人、國學院大の神山福生の野手1人です。あまり張り切り過ぎてケガでもされたら怖いですが、みんなそれぞれいいものを持っているから採用したわけですから。自信もって、キャンプに望んでほしいですね。特に尾崎は去年のドラフト候補ながら秋のリーグ戦で本来のピッチングが見せらなかった。それも自分の力と受け止めつつ、ここで実績を上げ、また新たな目標に向かってくれればと思っています。

 

 ピッチャーの面に関しては、チーム全体としてレベルが上がってきていると感じています。エース草海光貴が少し出遅れているのが若干心配ではありますが、彼は長年エースとして頑張ってきてますから、徐々に上げてくると信じています。他は古屋敷匠眞がいるし、長島光希も状態が良い。左の荘司宏太も良い。新人の尾崎、武富は中継ぎとしての経験もあるし、例年に比べても遜色ないブルペン陣だと思います。困った時の伊波友和もいますし、横田は今季コーチ兼任でチームを引っ張ってくれている。最終的にベンチ入りはコンディションのいいピッチャー、計算できるピッチャーが主体になってくると思います。

 

 2月から3月のJABA東京スポニチ大会まで、NPBの2軍との試合を含めオープン戦を組みました。セガサミーとしては、スポニチ大会を逆算しながら、強化を進めていきたいと考えています。今のところメンタル面は充実していますし、個人個人の練習をしっかりと積んできている。チームとしてしっかりプランニングしてやっていますので、あとは実戦を経て見えてくるものがある。そこは楽しみにしています。ただずっといいことは続くわけではないので、状態が悪くなった時にすぐ修正できるように、平常心を常に持ち、戦っていってほしいと思っています。

 

 最後にプロ野球の話題も少し。多くのチームが我々より早い2月1日にキャンプインを迎えます。注目はやはり縁のある後輩、カープの新井貴浩監督、埼玉西武の松井稼頭央監督らに頑張ってほしいですね。あわよくば2人が日本シリーズを戦うところを見てみたい。また今年1月に発表された野球殿堂のプレーヤー表彰で、カープの後輩・黒田博樹が選ばれました。彼の若手時代、私がコーチという関係性でしたので、殿堂入りはうれしい限りです。メジャーリーグで実績を残し、カープを支えてくれた。人間的にも謙虚で、背中で見せるタイプでしたね。殿堂入りの報は、きっと松田元オーナーも喜んでいることでしょう。それでは、今月はこのへんで。

 

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