「今年は『アレ』を言わずに、連覇。連覇を第一目標に戦っていきたいと思います」

 

 

<この原稿は2024年3月4日号『週刊大衆』に掲載されたものです>

 

 キャンプインするにあたり阪神・岡田彰布監督は、球団史上初の連覇を宣言した。

 

「佐藤輝明がね、『アレンパ』と言ったので、たまに『アレンパ』も使いますんで。連覇と『アレンパ』でね」

 

 また岡田監督、こうも語っている。

「オレは去年より今年の方が勝ちたい。今年の方がね、勝てるから。勝てるチームになったんで、余計に勝ちたいよね」

 

 昨季、阪神は18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一を達成した。2位・広島に11・5ゲーム差をつける圧勝劇で天王山もなかった。

 

 レギュラークラスは、これからピークを迎える選手がほとんど。岡田監督が「勝てるチームになった」と胸を張るのも、もっともだ。

 

 言うまでもなく阪神は、巨人に次ぐ歴史を誇る名門球団である。それにしては優勝が少ない。日本一回数(2リーグ分立以降)は次の通りだ。

 

 1位=巨人22回、2位=埼玉西武13回、3位=福岡ソフトバンク11回、4位=東京ヤクルト6回、5位=オリックス5回、6位=千葉ロッテ4回、7位=広島・北海道日本ハム3回、9位=中日・阪神・横浜DeNA2回、12位=東北楽天1回。

 

 続いてリーグ優勝回数(同)。

 1位=巨人38回、2位=埼玉西武23回、3位=福岡ソフトバンク19回、4位=オリックス15回、5位=東京ヤクルト・広島・中日9回、8位=北海道日本ハム7回、9位=阪神6回、10位=千葉ロッテ5回、11位=横浜DeNA2回、12位=東北楽天1回。

 

 もし岡田阪神が連覇を果たし、黄金時代を築き上げれば、岡田監督は球団史のみならず球史に名将として、その名を刻むことができるだろう。

 

 阪神は未だかつて「常勝軍団」と呼ばれたことがない。連覇がないのだから当然だろう。チームは今、その入り口に立っている。

 


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