サッカー・U-23日本代表対同マリ代表の親善試合が22日、サンガスタジアムで行なわれ、1対3で日本が敗れた。前半2分にセットプレーの流れからMF平河悠(FC町田ゼルビア)が先制点を決めたものの、34分と後半8分に失点し、逆転された。さらに後半アディショナルタイムには右サイドを崩されてダメを押された。

 

 選手よりベンチワークに疑問(京都)

U-23日本代表 1-3 同マリ代表

【得点】

[日] 平河悠(2分)

[マ] ママドゥ・サンギャレ(34分)、ママドゥ・トゥンカラ(53分)、ブバカル・トラオレ(90分)

 

 日本は守備の狙いも、攻撃の狙いもいたって不透明な試合内容だった。

 

 開始早々にセットプレーの流れから日本は得点できた。2分、右サイドからのフリーキックをキッカーのMF山田楓喜(東京ヴェルディ)がペナルティーエリア手前右サイドのFW植中朝日(横浜F・マリノス)へ。これを植中がバックヘッドで流すと、エリア内で相手DFのミスを誘う。このこぼれ球が平河の足元に転がったところをトラップから右足を振り抜き、日本が先制した。

 

 以降、日本は低い位置でのビルドアップで難儀した。選手の技術に頼るところが大きく、ポジショニングに決まりがないように見えるその場しのぎの立ち位置でボールをつなぐのは難しい。

 

 34分、自陣からのビルドアップを狙われた。GK野澤大志ブランドン(FC東京)からのパスをセンターで受けたMF川崎颯太(京都サンガ)が左サイドへ展開しようとするがこれをカットされ、MFママドゥ・サンギャレに押し込まれた。この場面、川崎のミスといえばそれまでだが、左に開いていたセンターバックの西尾隆矢(セレッソ大阪)はもっと内側にポジションを取るべきだったのではないか。選手たちのミスより、低い位置でビルドアップを要求している指揮官らベンチがポジショニングを徹底させられなかったミスと言っていいだろう。

 

 後半8分にはミドルシュートをGK野澤が弾くが、MFママドゥ・トゥンカラに頭で決められ、45分には左サイドからのスローインから崩され、MFブバカル・トラオレに勝負を決められてしまった。

 

 若き大岩ジャパンは金メダルを目標としているが、この調子では4~5月に行なわれるアジアの予選が心配である。早急に約束事を確認し、25日のU-23ウクライナ代表戦に備えたい。

 

(文/大木雄貴)